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COLUMN コラム詳細

セブン、発注システム刷新で省人化推進──「持ち運べる業務システム」で働き方改革!タブレット&スマホの活用術

現場が変わる、業務が回る!持ち運べるシステムで働き方を刷新

2025-02-21

人手不足、業務の属人化、現場判断の遅れ。
小売・飲食・サービス業の現場では、こうした課題が年々深刻化しています。その背景には、「業務システムの使われ方」が現場の実態と乖離しているという構造的な問題があります。

この課題に対して、大きな一手を打ったのがセブン-イレブン・ジャパンです。
同社は2025年春から、従来の固定型「ストアコンピューター」を廃止し、タブレット端末とスマートフォンを活用した発注システムへと段階的に移行します。

注目すべき点は、単なる端末の置き換えではなく、「業務を行う場所」と「情報に触れる場所」を一致させたことにあります。

本コラムではこの取り組みを起点に、タブレット・スマホを活用した業務システムが、なぜ今求められているのか、そして導入時に押さえるべき設計・運用のポイントを、実務視点で解説します。

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【記事要約】セブンイレブン、DX推進で発注システム刷新し省人化を加速

セブン-イレブン・ジャパンは、店舗の基幹システムを刷新し、タブレット端末とスマートフォンを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)を進める。従来の「ストアコンピューター」を廃止し、クラウド上でのデータ管理に移行することで、店舗業務の効率化と省人化を図る。これにより、従業員は店内で働きながら発注やデータ分析が可能となり、作業負担が軽減される。また、AIを活用した商品発注やセルフレジの導入も進め、次世代コンビニの実現を目指す。

出典:日本経済新聞「セブン、発注システム刷新 タブレットに 省人化で競争力向上」2025年1月29日付朝刊

ポイントをひとことで

業務システムの価値は、機能の多さではなく「判断が行われる場所と情報が存在する場所を一致させられているか」で決まります。固定端末前提の設計は、無意識のうちに判断と行動を分断し、現場の思考速度を落とします。端末の可搬性を前提にすることは、UI刷新ではなく業務の再設計であり、投資判断においては省人化よりも先に“意思決定の流れが滞らないか”という観点で評価すべきテーマです。

なぜ今、固定端末型の業務システムが限界を迎えているのか

「事務所に戻らないと使えない」こと自体が非効率
従来の業務システムは、事務所やバックヤードに設置されたPCで操作することが前提でした。

  • 発注作業は事務所でまとめて行う
  • 売上や在庫の確認は一度現場を離れる
  • 気づいたことはメモして後で反映する

この運用は長年当たり前とされてきましたが、現場業務が忙しくなるほど、
「移動」と「待ち」が積み重なり、判断と行動が分断されるという問題を引き起こします。

セブン-イレブンでは、タブレット活用により事務所と売り場の行き来が1日あたり約4割削減されると試算されています。これは時間短縮以上に、「考えたことを、その場で業務に反映できる」環境をつくった点が本質です。

タブレット&スマホを活用した業務システムのメリット

1. 業務効率の向上|判断と作業を同じ場所で完結できる

タブレットやスマートフォンを活用すれば、売り場に立ったまま、

  • 発注数量の確認・修正
  • 売上推移のチェック
  • 在庫状況の把握

が可能になります。

これにより、

  • 現場で気づいた違和感を即座に確認
  • 判断のタイムラグを最小化
  • 無駄な戻り作業を削減

といった効果が生まれます。

特に経験の浅いスタッフにとっても「今どうなっているか」をすぐに確認できることは、業務の安心感につながります。

>>DXを推進するためのシステム開発についてプロが解説
>>DXとIT化の違いとは?DXが求められている理由についても解説

2. クラウド連携によるリアルタイム情報共有

タブレット・スマホ活用と同時に重要なのが、クラウド基盤の採用です。

クラウド上でデータを一元管理することで、

  • 売上・在庫・発注状況をリアルタイムに把握
  • 店舗・本部・オーナー間で同じ情報を共有
  • 手作業の集計や報告業務を削減

といった効果が期待できます。

特に多店舗経営では、「今どの店舗がどうなっているのか」を即座に把握できることが、経営判断の質を左右します。

>>システムをクラウド化するメリット・デメリットや注意点を解説

3.省人化は「仕組みの整理」から始まる

省人化というと高度な自動化を想像しがちですが、実際には「人がやらなくてよい作業を減らす」ことが第一歩です。

タブレット・スマホ対応の業務システムにより、

  • 二重入力の削減
  • 紙やExcelでの転記作業の廃止
  • 確認・報告の手間を最小化

といった改善が可能になります。
結果として、少ない人数でも業務が回る構造をつくることができ、人手不足への耐性が高まります。

>>Excel管理に限界を感じていませんか?脱Excelの方法を解説します。
>>エクセル業務をシステム化する!そのメリットや手法を徹底解説

4.多店舗経営を支える「見える化」と比較のしやすさ

複数店舗を運営している場合、重要なのは個店最適ではなく全体最適です。
タブレット・スマホ対応のダッシュボードがあれば、

  • 店舗別の売上・発注状況の比較
  • 傾向の違いの把握
  • 改善ポイントの早期発見

が容易になります。
これは現場改善にとどまらず、経営と現場を同じデータでつなぐ基盤にもなります。

導入で失敗しないために押さえるべき3つの設計ポイント

1.現場で「迷わない」UI/UX設計

業務システムで最も重要なのは、誰が使っても同じように操作できることです。

  • ボタンや文字が小さすぎないか
  • 操作手順が直感的か
  • 画面遷移が複雑になっていないか

特にアルバイト・パートを含む現場では、「説明しなくても使える」設計が定着の鍵になります。

2.セキュリティは業務フローとセットで考える

モバイル端末を業務に使う以上、セキュリティ対策は不可欠です。

  • 端末紛失時の利用制限
  • 役割に応じた閲覧・操作権限
  • ログイン管理の仕組み

重要なのは、安全性を確保しつつ、業務を止めないことです。
過剰な制限は、現場で使われなくなる原因にもなります。

3.既存システムとの連携を前提に設計する

多くの企業では、すでに

  • POSシステム
  • 在庫管理
  • 会計・基幹システム

が稼働しています。

そのため、新しい業務システムは最初から連携を前提とした設計であることが重要です。
API連携やデータ連携を考慮しておくことで、将来的なシステム拡張や入れ替えにも柔軟に対応できます。

>>システム連携とは?連携のメリットや具体例などを解説

パッケージでは埋まらない「業務とのズレ」

セブン-イレブンが独自システムを構築した背景には、「業務をパッケージに合わせることの限界」があります。

  • 業務フローが企業ごとに異なる
  • 現場判断のルールが独自
  • 将来的な運用変更が前提

こうした状況では、汎用パッケージではどうしてもズレが生じます。

>>パッケージ開発とスクラッチ開発の違いとは?それぞれの特徴と適切な選び方について解説

フルスクラッチ開発という現実的な選択

タブレット・スマホを活用した業務改革を本気で進めるなら、フルスクラッチ開発は有効な選択肢です。

  • 業務フローに完全に合わせて設計できる
  • 不要な機能を持たない
  • 運用の変化に合わせて育てられる

業務そのものが競争力になっている企業ほど、システムは「コスト」ではなく「資産」になります。

まとめ|「持ち運べる業務システム」は働き方を変える

タブレットやスマートフォンを活用した業務システムは、単なるデジタル化ではありません。

  • 判断を現場に戻し
  • 業務の流れを止めず
  • 経営と現場をデータでつなぐ

働き方そのものを再設計する取り組みです。

固定された端末から解放されたとき、業務はより柔軟に、より速く回り始めます。

自社の業務に本当に合ったシステムとは何か。このセブン-イレブンの事例は、その問いを改めて投げかけています。

固定端末を前提とした業務から脱却し、現場で「見て・考えて・すぐ反映できる」仕組みを整えることは、省人化や効率化のためだけでなく、業務そのものを強くするための設計判断と言えます。ただし、その実現には、既存ツールの寄せ集めではなく、自社の業務フローや運用実態を正しく理解した上でのシステム設計が欠かせません。

当社フレシット株式会社では、業務整理の段階から深く入り込み、「どこで・誰が・どの判断をしているのか」を可視化した上で、タブレットやスマートフォンを前提とした業務システムをフルスクラッチで構築しています。汎用的な機能を当てはめるのではなく、業務にフィットする形で設計するからこそ、現場に定着し、長く使い続けられるシステムになります。

既存システムとの連携や、将来の運用変更まで見据えた設計を行いながら、「業務が自然に回る仕組み」をつくりたいとお考えであれば、当社フレシット株式会社のフルスクラッチ開発という選択肢が、その一歩になるはずです。

>>フルスクラッチ(オーダーメイド)のシステム開発について詳細はこちら

著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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