データが点在していませんか?「全情報ひも付け」の実現でDXを加速する方法
分散するデータを資産に変える「全情報ひも付け」の最適解
2025-03-10

企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めるうえで、大きな壁となるのが「データの分散」です。製油所のデジタルツイン化の事例では、従来バラバラに管理されていた機器の図面や保全履歴などを統合し、業務の効率化を実現しました。この取り組みは、業界を問わず、あらゆる企業が抱えるデータ管理の課題を解決するヒントとなります。では、なぜ「全情報ひも付け」がDXの鍵となるのでしょうか。本コラムでは、その理由と具体的な実現方法を解説します。
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目次
【記事要約】製油所のデジタルツイン化、全情報ひも付けで効率向上
石油元売り大手3社が製油所のデジタルツイン化を進めている。コスモエネルギーホールディングス(コスモHD)は、製油所の全情報を仮想空間上に統合し、機器のデータや保全履歴をクラウドで一元管理。これにより、従来7〜8割を費やしていたデータ収集時間を大幅に削減し、必要人員を1割削減できる見込みだ。ENEOSは26年度までに全9拠点で導入予定。デジタル化は、業界の人手不足対策とともに、リモートワークの導入にも貢献する。
出典:日本経済新聞「製油所を仮想空間で管理 コスモ、必要人員1割少なく ENEOSは全9拠点で導入へ」2024年12月11日付朝刊
ポイントをひとことで
「全情報ひも付け」は、DX成功のカギとなるデータ統合のアプローチです。本コラムが示す通り、多くの企業はワード、エクセル、PDFなど異なる形式で情報を管理し、それが業務の非効率化を招いています。データの分散は、情報検索の手間や意思決定の遅れを生み、DX推進の大きな障壁となります。
フルスクラッチ開発なら、自社独自の業務フローに最適化されたシステムを構築し、必要な情報を一元管理できます。特に、部門間のデータ連携が求められる企業にとって、クラウドを活用した「全情報ひも付け」は、業務効率の向上と意思決定のスピードアップを実現する強力な手段です。
データが点在することで生じる課題
多くの企業では、ワード、エクセル、PDF、さらには手書きの紙資料など、さまざまなフォーマットのデータが点在しています。これにより、次のような問題が発生します。
- 必要な情報を探すのに時間がかかる
- 異なる部署間でデータが共有されず、業務が非効率になる
- 情報が古いまま更新されず、誤った意思決定につながる
- システム間の連携が取れず、データの二重管理が発生する
製油所の事例では、メンテナンス計画を立案する際、データ収集に全体の7〜8割の時間が費やされていました。これは、多くの企業にも当てはまる課題ではないでしょうか。
「全情報ひも付け」がDXを加速する理由
「全情報ひも付け」とは、企業内に散在するデータを統合し、一元管理することを指します。この仕組みを導入することで、以下のような効果が期待できます。
- 情報検索の時間短縮
クラウド上に統合されたデータを一括で検索できるようになれば、業務の大半を占めていた「データ収集」の手間が大幅に削減されます。 - リアルタイムでの情報共有
部署ごとに分断されていた情報が統合され、リアルタイムでの共有が可能になります。これにより、意思決定のスピードが向上します。 - 業務の標準化と自動化
データが統一されたフォーマットで管理されることで、業務プロセスの標準化が進み、システムによる自動化が容易になります。 - リモートワークの促進
製油所の事例では、データ統合により技術者の在宅勤務が本格的に導入されました。これと同じように、データをクラウド上で管理することで、オフィス外でもスムーズに業務が行える環境が整います。
全情報ひも付けを実現するためのステップ
では、自社のシステムで「全情報ひも付け」を実現するには、どのようなステップを踏めばよいのでしょうか。
1. データの棚卸しを行う
まず、現在社内にどのようなデータがあるのかを整理します。ワード、エクセル、PDFなどのデータ形式だけでなく、どこに保存されているか、誰が管理しているかも明確にすることが重要です。
2. 一元管理できるシステムを導入する
データを統合するための基盤として、クラウド型のシステムを活用するのが有効です。パッケージシステムでは対応しきれない場合、業務に特化したフルスクラッチ(オーダーメイド)開発を検討することで、柔軟なカスタマイズが可能になります。
3. データのフォーマットを統一する
異なる形式のデータを統一することで、検索性が向上し、データの活用度が高まります。例えば、エクセルで管理していた情報をデータベース化し、APIを活用して他のシステムと連携させる方法があります。
4. 権限管理を適切に設定する
データの一元管理を行う際は、すべての社員が自由にアクセスできる状態ではなく、必要な情報のみを適切に閲覧・編集できる権限設定を行うことが重要です。
5. 継続的な運用と改善を行う
データ統合は、一度構築して終わりではありません。運用を続けながら、データの更新頻度やシステムの改善を行い、常に最新の情報が活用できるようにすることが重要です。
まとめ:データをつなげることがDX成功のカギ
製油所のデジタル管理の事例が示すように、DXの推進には「全情報ひも付け」が欠かせません。データが統合されることで、業務効率の向上、リモートワークの推進、そして生産性の高い業務へのシフトが実現できます。
フルスクラッチ(オーダーメイド)開発を活用すれば、自社の業務に最適化されたデータ統合システムを構築することが可能です。データの分散に課題を感じている企業こそ、今こそ「全情報ひも付け」に向けた第一歩を踏み出すべきではないでしょうか。
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<著者プロフィール>
フレシット株式会社 代表取締役 増田 順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。