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COLUMN コラム詳細

100%の移行は不可能? 予算・期間が限られた中でのシステム刷新のベストプラクティス

100%移行を目指さない、実務に即したシステム移行のベストプラクティス

2025-03-11

システム移行は、多くの企業にとって避けられない課題です。しかし、すべての機能をそのまま移行することは現実的に難しく、特に予算や期間に制約がある場合はなおさらです。完全移行を目指して無理に進めると、コスト増大やスケジュール遅延を招くリスクがあります。本コラムでは、限られたリソースの中でシステム移行を成功させるための最適な方法について解説します。

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【記事要約】NHKの営業基幹システム開発訴訟、日本IBMは協議継続を希望

日本IBMは、NHKの営業基幹システム開発を巡る訴訟に対し、これまで協議を申し入れてきたと声明を発表した。同システムは契約・支払情報を管理するもので、日本IBMは現行システムの複雑性を解析し、移行リスクを指摘。2024年5月に品質確保が困難であると報告し、代替策を提示したが、NHKは契約解除を決定。IBMは協議継続を望むが、NHKは応じず訴訟に至った。IBMは裁判で対応を主張する方針。

出典:日経クロステック「IBMがNHKからの提訴を受けて声明、『幾度も協議開始を申し入れた』」2025年2月7日

ポイントをひとことで

100%のシステム移行は理想ですが、現実には非現実的です。

長年運用されたシステムには、複雑な仕様、不要な機能、ブラックボックス化したロジックが存在し、それらを全て新システムに移行するのはコスト・期間ともに大きな負担になります。重要なのは、「何を残し、何を見直すべきか」 を見極め、優先順位をつけて段階的に移行を進めることです。

データの整理、ユーザーの意見を反映したプロトタイプ開発、フルスクラッチによる最適化を活用すれば、必要な機能を確実に実装しながら、柔軟で拡張性のあるシステム刷新が可能になります。計画的なアプローチで、業務を止めない移行を目指しましょう。

なぜ100%の移行は難しいのか?

1. 現行システムの複雑化とブラックボックス化

長年運用されたシステムは、追加開発や仕様変更を重ねた結果、最初の設計とは異なる複雑な構造になっています。業務担当者でさえ全容を把握していないケースも多く、要求書だけでは移行すべき仕様をすべて洗い出せないことがあります。

2. 予算・期間の制約

新システムへの移行には、多大なコストと時間がかかります。しかし、企業は通常、限られた予算と決められた期間内で移行を完了させなければなりません。そのため、すべての機能を完璧に移行するのではなく、優先順位を決めて進めることが求められます。

3. 技術的な制約と互換性の問題

旧システムの技術基盤が古く、新システムとの互換性が低い場合、単純な移行では動作しないケースがあります。特にレガシーシステムでは、利用しているプログラムやデータベースの仕様が古く、新しい環境に適応させるために大幅な改修が必要になることもあります。

予算・期間が限られた中でのシステム刷新のベストプラクティス

1. 移行の目的を明確にし、優先度を設定する

システム刷新の目的を明確にし、すべての機能を移行するのではなく、「業務に不可欠な機能」「改善すべき機能」「不要な機能」を分類しましょう。これにより、コストと期間を最適化できます。

2. フェーズ分けして段階的に移行する

一括での移行はリスクが大きいため、機能ごとに優先順位をつけ、段階的に移行を進める方法が有効です。まずは基幹業務に関わる重要な機能から移行し、運用しながら追加機能を実装していくことで、影響を最小限に抑えることができます。

3. データ移行の計画を慎重に立てる

旧システムからのデータ移行は、最もトラブルが発生しやすい工程の一つです。データの形式変換やクレンジングを事前に行い、移行後に正常に動作するかテストを重ねることが重要です。

4. フルスクラッチ開発の活用

パッケージシステムのカスタマイズでは対応しきれない業務要件がある場合、フルスクラッチ開発を選択するのも一つの方法です。ゼロから設計することで、業務に最適化されたシステムを構築し、将来的な拡張性も確保できます。

5. ユーザーの意見を反映しながら開発を進める

新システムが実際の業務で使いやすいものになるよう、業務担当者の意見を取り入れながら開発を進めることが重要です。プロトタイプを活用し、フィードバックを得ながら改良を重ねるアプローチが有効です。

まとめ

100%のシステム移行は理想ですが、実際には予算・期間・技術的制約によって難しいケースがほとんどです。成功の鍵は、「移行の優先順位を決める」「段階的に進める」「適切な開発手法を選択する」ことにあります。

限られたリソースの中で最適なシステム刷新を実現するには、慎重な計画と柔軟なアプローチが欠かせません。自社にとって最適な移行戦略を考え、スムーズなシステム刷新を目指しましょう。

100%の移行は難しいからこそ、フレシット株式会社のフルスクラッチ開発が活きる

システム移行は、すべてを完璧に移行しようとすると、コストと期間が膨らみ、想定外のトラブルを招くリスクがあります。だからこそ、業務に本当に必要な機能を見極め、最適な形で設計・構築することが重要です。

フレシット株式会社は、単なる移行ではなく、業務の本質を捉えたシステム刷新を得意としています。独自のヒアリング・業務分析・プロトタイプ開発の手法を駆使し、予算や期間に制約がある中でも、使いやすく拡張性の高いフルスクラッチ開発を実現。段階的な移行計画にも柔軟に対応し、システムの負担を最小限に抑えます。

「業務にフィットする、本当に使えるシステムを作りたい」とお考えなら、フレシット株式会社にご相談ください。貴社の未来を見据えた、最適なシステム移行をサポートします。

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<著者プロフィール>
フレシット株式会社 代表取締役 増田 順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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