取引先との情報共有、できていますか?——バラバラなサプライチェーンをつなぐ“自社開発の力”
分断された業務環境に柔軟性を——取引先連携を支える開発戦略
2025-04-06

多くの企業が業務効率化やDXに取り組む一方で、「取引先との情報共有が進まない」「システム同士がつながらない」といった悩みを抱えているケースは少なくありません。特にサプライチェーンにおいては、情報連携の遅れが在庫の偏りや生産調整ミスなど、経営に直結する課題を引き起こす要因にもなります。
このような分断された情報環境を解消する手段として、注目されているのがフルスクラッチ開発による“自社主導の連携基盤構築”です。
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目次
【記事要約】ダイセル姫路にデータ新棟 生産システム、供給網全体に拡大
化学大手ダイセルは、兵庫県姫路市の網干工場に新たなデータ棟を2026年度にも設置し、自社のみならず取引先の生産データも統合する構想を進めている。AIを活用した「ダイセル式生産革新」をDXでさらに進化させ、供給網全体の生産効率向上と無駄の削減を目指す。熟練工のノウハウもデジタル化し、省人化と高度化を両立させる。
出典:日本経済新聞「ダイセル姫路にデータ新棟 生産システム、供給網全体に拡大」2025年3月25日付朝刊
ポイントをひとことで
サプライチェーン全体の最適化には、単なる社内DXではなく、取引先との“つながり”を意識した情報設計が不可欠です。既存のパッケージシステムでは柔軟な連携に限界があり、業務効率や意思決定のスピードを妨げる要因となりがちです。フルスクラッチ開発による情報基盤の構築は、業務特性や取引先の仕様に応じた設計が可能であり、双方向のデータ共有による協調的なサプライチェーン運営を支援します。今後の競争力は“連携設計力”に左右されると言っても過言ではありません。
サプライチェーンに潜む“見えない分断”
企業間のシステムは、それぞれが異なる環境・仕様で動いていることがほとんどです。そのため、以下のような課題が発生しやすくなります。
- 発注や納期、在庫などの情報がリアルタイムで共有されない
- ファイルベースでの手動連携や、メール・FAXがいまだに現役
- 外部システムとの接続を想定しておらず、開発対応が困難
- 情報の遅延により、ムダな生産や在庫過多が発生
このような状態では、せっかく自社内でDXを推進していても、取引先との連携がボトルネックとなり、効果を十分に発揮できません。
なぜフルスクラッチ開発が情報共有に有効なのか?
フルスクラッチ開発は、自社の業務フローやシステム要件に合わせてゼロから構築するため、外部との柔軟な接続設計が可能です。
以下のような特長が、取引先との情報連携をスムーズにします。
- API連携・データフォーマット変換など、仕様に合わせた個別対応が可能
- 外部システムとの双方向通信を前提に設計できる
- 既存の業務フローを壊さず、段階的な導入がしやすい
- セキュリティ要件やアクセス制御も細かくカスタマイズ可能
特定の業界標準や取引先の仕様に縛られがちな連携設計において、フルスクラッチの柔軟性は非常に有効です。
情報共有の“壁”を越えるために必要なこと
自社システムと外部との情報共有を進めるためには、単に技術的な接続手段を整えるだけでなく、業務全体の見直しも重要です。
- どの情報を、いつ、誰と共有すべきかを明確にする
- 社内外の業務フローを洗い出し、接続ポイントを整理する
- 長期視点で拡張性・運用性を考慮したシステム設計を行う
- 信頼できるシステム開発会社と連携し、段階的に構築を進める
このような視点を持ってプロジェクトを進めることで、一過性のシステム連携ではなく、持続可能な情報基盤が実現できます。
まとめ:つながることで、業務はもっと強くなる
社内システムをどれだけ高度化しても、サプライチェーン全体が連携していなければ、真のDXとは言えません。
フルスクラッチ開発で“つながる仕組み”を自社の手で構築することが、業務効率化だけでなく、取引先との信頼強化や競争力向上にもつながります。
「既存システムでは限界を感じている」「もっと柔軟に情報連携したい」と感じているご担当者さまは、今こそ“自社開発の力”で、分断を超える一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
情報連携の課題を根本から解決するためには、業務と技術の両面に精通した開発パートナーの存在が不可欠です。
フレシット株式会社は、業務プロセスの本質を深く理解し、取引先や外部システムとの柔軟な連携設計に強みを持つシステム開発会社です。フルスクラッチによる開発で、企業ごとの課題や業務の特性に合わせた“つながる仕組み”をゼロから構築し、持続可能なDX基盤づくりをご支援しています。
「他社システムとうまく連携できない」「取引先との情報共有に限界を感じている」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度、フレシット株式会社にご相談ください。貴社に最適な連携ソリューションをご提案いたします。
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著者プロフィール
フレシット株式会社 代表取締役 増田 順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。