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COLUMN コラム詳細

DX化を阻む“非統一データ”問題をどう解決するか?システム間連携の実践ポイント

つながる仕組みは、整理されたデータから生まれる

2025-04-15

DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めたいと考える企業が増える一方で、既存システムや外部取引先との連携において大きな壁となるのが「非統一データ」の問題です。企業ごと、部門ごとに異なるデータ形式が業務の分断を生み、せっかく導入したシステムの効果を最大化できないケースも少なくありません。

本コラムでは、非統一データの課題とその解決法、そしてシステム間連携を成功させるための実践的なポイントを解説します。

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【記事要約】化学業界のDX推進、共同物流で効率化と持続可能性を追求

三井化学や三菱ケミカルグループなど化学業界大手が、DXを活用した共同物流に着手。毒劇物など多様で危険な化学品の安定供給と効率化を両立すべく、データ標準化とAI活用による配車最適化、実車率の向上を実現している。従来の個社システムを共通フォーマットで接続し、地域・輸送手段の拡大と業界横断の連携による物流の持続可能性を目指す。

出典:日本経済新聞「化学品、DXで共同物流始動 三井化学や三菱ケミ、80の企業・団体 データ標準化で毒劇物運ぶ」2024年12月23日付朝刊

ポイントをひとことで

このコラムは、DX推進における「非統一データ」という見過ごされがちな課題に焦点を当て、実務に根ざした解決策を提示しています。多くの企業では、既存システムや部門間でのデータ形式の違いが、業務連携や自動化の足かせとなっています。共通フォーマットの整備や変換ロジックの構築は、システム間連携を成功させるうえで不可欠であり、単なるIT導入では実現できません。業務理解に基づいた柔軟な設計が、真のDXを支える鍵となるのです。

非統一データとは何か?

企業では日々さまざまな情報が扱われていますが、そのデータがどのような形式で管理されているかは、企業や部門、さらには業務ごとに異なるのが現実です。たとえば、同じ「出荷日」という情報でも、あるシステムでは「YYYY/MM/DD」、別のシステムでは「MM-DD-YYYY」で記録されていたり、製品コードが社内ルールと取引先ルールで一致していなかったりといった状況が挙げられます。

このような非統一データは、業務の自動化や情報連携、さらにはAI・BIツールの活用を阻む大きな障害となります。

非統一データがDXを阻害する理由

DXでは、社内外の複数システムがシームレスに連携し、リアルタイムで情報を活用できる状態を目指します。しかし、フォーマットが異なるままでは、データの受け渡しがうまくいかず、人手による変換や修正が必要になってしまいます。

この“つながらない状態”こそが、DXが形骸化する原因の一つです。理想的なDXとは、システム間のデータが自動で整合され、ミスなく流れる仕組みを構築することにあります。

解決策は「共通フォーマット」と「変換ロジック」

非統一データの課題を乗り越えるためには、以下の2点が鍵となります。

  1. 共通フォーマットの策定
      業務に関わる各種データの項目や単位、フォーマットを整理し、全体で統一された基準を設けることで、データの一貫性を確保します。
  2. 変換ロジックの実装
      完全な統一が難しい場合は、異なるデータ形式を相互変換できるロジックをシステム内に構築します。これにより、既存の業務フローを変えずに連携が可能になります。

システム開発会社と進める連携設計のポイント

非統一データへの対応は、単なるIT導入では解決できません。業務理解とシステム構築の両面に長けたシステム開発会社と連携し、以下のような点を意識して進めることが重要です。

  • 既存システムや取引先システムとの接続要件の整理
  • データ項目や形式の棚卸しと共通化の検討
  • 中継システムやAPIによる変換処理の設計
  • 将来的な拡張や他社との連携も見据えたアーキテクチャ構築

こうした設計を丁寧に進めることで、データの統一性と柔軟な連携性を両立したDXが実現可能になります。

まとめ

DXを阻む“非統一データ”の問題は、業務を深く理解した上で設計される、柔軟なシステム連携によって乗り越えることができます。既存システムを活かしながら外部ともつながる仕組みを作るには、事業ごとの業務課題に合わせたフルスクラッチのシステム開発が有効です。データに悩み、連携に課題を感じている企業こそ、今こそ本質的なDXの一歩を踏み出すタイミングです。

こうした複雑なデータ統合やシステム連携の課題に対し、現場の業務に深く入り込んで最適な設計から開発までを一貫して支援できるのが、フレシット株式会社の強みです。フルスクラッチ開発に特化した国内ラボ型の体制により、業務固有のルールや他システムとの連携要件にも柔軟に対応可能です。

標準化や変換処理を含む複雑なデータ連携にお悩みのご担当者様は、ぜひフレシットにご相談ください。貴社のDX推進に伴走し、持続可能なシステム基盤の構築をご支援いたします。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田 順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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