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COLUMN コラム詳細

行政も“自炊”志向へ──試作から学ぶ、内製化の落とし穴と開発パートナーの選び方

DXを支えるのは“手触り感”──試作を通じた共創型システム開発のすすめ

2025-04-21

行政機関でさえシステム開発の「外注一辺倒」から脱却し、自前で試作しながら“内製化”を進める時代になりました。東京都の外郭団体であるガブテック東京も、アプリや業務ツールの内製を加速させています。では、同じように内製化を志向する民間企業は、どのような課題に直面するのでしょうか。

本コラムでは、内製化を目指す企業が陥りがちな3つの落とし穴を紹介するとともに、信頼できる開発パートナーの選び方について解説します。

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【記事要約】東京都が行政DXを加速、アプリ開発を内製化し全国展開へ

東京都の外郭団体「ガブテック東京」は、行政DXを推進するため、デジタル人材を2027年までに4倍の250人へ拡充。スマホ向け防災・交通アプリや庁内業務ツールを外注から内製に切り替え、開発スピードと柔軟性を確保する。開発技術を蓄積し、GitHubやクラウド環境の導入も進行中。生成AIを活用した業務支援ツールなども展開予定で、都内外の自治体と成果物を共有し、全国的な行政の内製化とDXをけん引する方針だ。

出典:日本経済新聞「行政DX人材 4倍250人へ ガブテック東京、27年 アプリ内製化 全国と共有、けん引役に」2024年12月20日付朝刊

ポイントをひとことで

内製化は単なるコスト削減策ではなく、業務理解を深め、開発プロセスを自社の武器に変える戦略的取り組みです。本コラムでは、ガブテック東京のように“試作”を内製で行い、開発イメージを具体化する姿勢の重要性が示されています。しかし、技術力や開発ノウハウが未成熟な段階で全てを内製で進めることはリスクも伴います。だからこそ、信頼できる開発パートナーと役割を分担しながら、段階的に内製化を進めるアプローチが現実的かつ効果的です。

内製化に注目が集まる背景

DXの波が押し寄せる中、企業はシステムを単なる“発注物”としてではなく、自社の競争力を左右する“戦略資産”として捉えるようになっています。そうした中で、「内製化」への期待が高まり、エンジニアの採用や自社開発体制の構築に乗り出す企業も増えています。

しかし、やみくもに内製化を進めるだけでは思わぬ壁にぶつかることも少なくありません。

落とし穴:業務と技術をつなぐ役割が不在

システムは単なる技術の集合体ではありません。現場業務と密接に結びついており、要件定義の精度が品質を大きく左右します。しかし、内製化を急ぐあまり、要件の整理や業務理解が不十分なまま開発を始めてしまうと、現場に合わないシステムが出来上がり、社内の反発を招く結果となることもあります。

落とし穴:開発ノウハウの蓄積が追いつかない

開発体制を社内に整えても、すぐに高品質な成果が出せるわけではありません。とくに、セキュリティ対策や保守性を考慮した設計・実装には専門的な知見が必要です。外注を経験したことのない若手チームで内製を完結しようとした結果、スケジュール遅延やリリース後のトラブルが頻発するケースも見られます。

落とし穴:「試作止まり」で終わってしまう

ガブテック東京のように“試作”を内製で行い、外注時のイメージ共有に活用する方法は効果的です。一方で、自社でプロトタイプを作ることがゴールになってしまい、その後の本開発に移行できず、プロジェクト自体が頓挫するケースもあります。「つくる」ことに意識が偏り、全体の開発プロセスやスケーラビリティの確保がおろそかになると、将来的にコスト増や再開発のリスクを抱えることになります。

では、理想的な開発パートナーとは?

内製化を進める企業こそ、信頼できる外部のシステム開発会社との連携が不可欠です。重要なのは「丸投げせず、並走できるパートナー」を選ぶことです。プロトタイプは内製、要件の精緻化と本開発は外部と協力──このように役割を分担することで、スピード感と品質の両立が可能になります。

また、業務理解を持ちながら柔軟に対応できる開発会社であれば、将来的な完全内製化に向けて知見を移管していくこともできます。

まとめ

「外食ばかりではダメ。これからは自炊も必要」と語る東京都の姿勢は、あらゆる組織にとって示唆に富んでいます。しかし、いきなりすべてを内製で完結させようとするのはリスクが伴います。内製化の過渡期にある企業こそ、信頼できる開発パートナーと手を組み、“試作から本開発までの道筋”を共に描いていくことが重要です。フルスクラッチ開発の柔軟性と、業務に寄り添う伴走力を持ったパートナーが、貴社の内製化を現実のものへと導いてくれるでしょう。

フレシット株式会社では、完全オーダーメイドによるフルスクラッチ開発を通じて、お客さまの業務に深く入り込みながら、試作段階から本開発・内製支援まで一貫してご支援しています。

「自社に最適なシステムを、自らの手触りで実感しながら育てていきたい」――そんなご担当者さまの思いに、私たちは共に向き合います。

まずはお気軽にご相談ください。貴社にとって理想的な“内製型DX”の実現を、私たちが力強くサポートいたします。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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