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COLUMN コラム詳細

行政も「自炊」へ転換──“自炊型システム開発”がもたらすDXの本質とは

試作して気づく、現場に本当に必要なシステム

2025-05-05

東京都が設立した「ガブテック東京」が、都民向けアプリや行政システムの内製化=“自炊”を進めていることが注目を集めています。「外注に頼るだけの開発では、仕様のすり合わせや軽微な修正に時間とコストがかかりすぎる」という問題意識が背景にあります。こうした流れは、民間企業にも通じる重要な示唆を含んでいます。

本コラムでは、「外注=外食」「内製=自炊」という比喩をもとに、DXを本質的に成功させるための“自炊型システム開発”の価値と、フルスクラッチ開発の親和性について考察します。

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【記事要約】東京都が行政DXを加速、アプリ開発を内製化し全国展開へ

東京都の外郭団体「ガブテック東京」は、行政DXを推進するため、デジタル人材を2027年までに4倍の250人へ拡充。スマホ向け防災・交通アプリや庁内業務ツールを外注から内製に切り替え、開発スピードと柔軟性を確保する。開発技術を蓄積し、GitHubやクラウド環境の導入も進行中。生成AIを活用した業務支援ツールなども展開予定で、都内外の自治体と成果物を共有し、全国的な行政の内製化とDXをけん引する方針だ。

出典:日本経済新聞「行政DX人材4倍250人へ ガブテック東京、27年アプリ内製化全国と共有、けん引役に」2024年12月20日付朝刊

ポイントをひとことで

“自炊型”開発は、単に内製化を進めるというだけでなく、自社の業務理解とITリテラシーを高める重要なプロセスです。本コラムでは、外注に頼る「外食型」開発では得られない“手触り感”の価値を強調しています。自ら手を動かして試作を行うことで、仕様の精度が上がり、現場との乖離も小さくなります。こうした主体的な開発姿勢は、将来的な内製化体制の基盤ともなり、俊敏かつ持続可能なDXの推進に直結するアプローチと言えるでしょう。

なぜ「自炊」が注目されるのか?

これまで多くの企業がシステム開発を外部に委託することで、専門性やスピードを確保してきました。しかし、業務の変化が激しい現在、開発後の微修正や仕様変更に柔軟に対応できない“外食中心”の開発体制に限界が見えはじめています。

一方、行政機関でさえ「自炊=内製」に舵を切り始めています。理由は明確です。
試作を通じて業務と開発の距離を縮め、仕様の認識齟齬を減らし、現場での改善スピードを上げることができるからです。自ら手を動かすプロセスが、DXの質そのものを高めるのです。

フルスクラッチ開発との相性が良い理由

「自炊型」のシステム開発を実現するには、システムが自社の業務や思考に沿って柔軟に設計されていることが大前提です。その点で、フルスクラッチ開発はパッケージ製品やカスタマイズ済みのプラットフォームよりも内製化との親和性が高いといえます。

既成の仕組みに業務を合わせるのではなく、自社の課題に合わせてゼロから設計されたシステムであれば、試作や改善を通じた「育てる開発」が可能になります。また、開発初期から運用までのすべての過程を“見える化”できるため、社員のITリテラシー向上や業務理解の深化にもつながります。

システム開発会社との連携で自炊を支援する

とはいえ、自社だけで全ての開発・運用を担うのは現実的ではありません。重要なのは、自社の思考や試作プロセスを理解し、対話しながら伴走してくれる開発会社と手を組むことです。自炊を目指す過程においては、手順の設計、技術選定、段階的な内製化体制の構築など、外部の専門的な支援が欠かせません。

フルスクラッチ開発に強い開発会社であれば、要件定義の段階から“自炊型”の発想を織り込みながら開発を進め、企業の中長期的なDX基盤の形成をサポートすることが可能です。

まとめ

DXの本質は、ただシステムを導入することではなく、「業務と一体化した改善の習慣」を企業内に根付かせることにあります。そのためには、外部に丸投げする“外食”型ではなく、自社で手を動かしながら設計・改善を繰り返す“自炊型”のアプローチが不可欠です。

“自炊型”の開発を支えるには、単なる開発スキルだけでなく、業務への深い理解と、柔軟に伴走できる体制が欠かせません。

フレシット株式会社では、お客さまの業務に寄り添いながら、ゼロから設計・構築するフルスクラッチ開発を得意としています。試作フェーズから本開発、さらには将来的な内製化を見据えた設計支援まで、一貫した伴走型サポートをご提供します。

「つくる過程を通じて、DXの本質を掴みたい」とお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。貴社ならではの“自炊型DX”を、私たちが共にカタチにします。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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