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COLUMN コラム詳細

“試作のチカラ”、なぜ自前のモックがDX発注を成功に導くのか?

モックアップによる合意形成がプロジェクトの成功を導く

2025-05-07

東京都の外郭団体「ガブテック東京」が、補助金審査ツールのプロトタイプを5時間で試作し、高く評価されたというニュースが話題になりました。これは、仕様書ではなく“モック”を自ら手掛けることで、関係者間の認識を一気に揃える「試作の力」を示した好例です。

本コラムでは、DXプロジェクトを成功に導くために、なぜ自社でモックアップを作ることが有効なのか、そしてフルスクラッチ開発やシステム開発会社との連携がその精度をどう高めるのかを解説します。

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【記事要約】東京都が行政DXを加速、アプリ開発を内製化し全国展開へ

東京都の外郭団体「ガブテック東京」は、行政DXを推進するため、デジタル人材を2027年までに4倍の250人へ拡充。スマホ向け防災・交通アプリや庁内業務ツールを外注から内製に切り替え、開発スピードと柔軟性を確保する。開発技術を蓄積し、GitHubやクラウド環境の導入も進行中。生成AIを活用した業務支援ツールなども展開予定で、都内外の自治体と成果物を共有し、全国的な行政の内製化とDXをけん引する方針だ。

出典:日本経済新聞「行政DX人材4倍250人へ ガブテック東京、27年アプリ内製化全国と共有、けん引役に」2024年12月20日付朝刊

ポイントをひとことで

DXプロジェクトの成否を分けるのは、「最初のすり合わせ」に尽きます。本コラムが強調するように、Figmaなどのデザインツールを用いたモックアップの試作は、抽象的な要件を視覚化し、関係者間の認識ギャップを埋める非常に有効な手段です。さらに、システム開発会社と連携してデータベース設計を同時に進めることで、モックが単なる画面構成にとどまらず、業務ロジックを伴った“実装可能な設計図”へと昇華されます。試作を通じた仕様の精緻化は、DXの確度を大きく高めるアプローチといえるでしょう。

言葉ではなく「カタチ」で伝える──モックが変える要件定義の精度

DX推進において最大の課題のひとつは、“現場が本当に必要とするもの”を、的確に開発チームに伝えることです。従来の要件定義書では、曖昧な表現や認識のずれが発生しやすく、これがプロジェクトの手戻りや失敗につながるケースも少なくありません。

この問題を解消する手段として注目されているのが「モックアップ(試作画面)」の活用です。Figmaなどのデザインツールを使えば、専門的なプログラミング知識がなくても、ユーザーインターフェースを視覚的に表現できます。画面遷移や操作フローもシミュレーション可能で、費用と期間を抑えつつ、関係者間の認識を揃えるうえで非常に効果的です。

モックだけでは不十分?――開発視点の「裏側」も一緒に考える

ただし、画面だけのモックでは業務ロジックやデータ構造を十分に表現できないこともあります。例えば、ユーザーが何を登録し、どのようにデータが紐づくのか。こうした“裏側”の設計があいまいなままでは、開発フェーズで再び仕様の見直しが発生するリスクがあります。

ここで重要になるのが、システム開発会社との連携です。経験豊富な開発パートナーとともにモック作成を進めることで、見た目だけでなく、データベース設計や業務ロジックの定義も同時に整理できます。結果として、モックは“動くイメージ”としての役割を超え、「そのまま実装に移行できる」ほど精度の高い仕様の土台になります。

フルスクラッチ開発と試作文化の親和性

さらに、こうした試作主導型のアプローチは、フルスクラッチ開発と非常に相性が良いことも見逃せません。
既製のパッケージに業務を合わせる必要がある開発手法では、モックの意味が限定的になりますが、フルスクラッチならモックを起点に業務にフィットしたシステムをゼロから形にすることが可能です。柔軟性が高いため、試作段階での気づきをそのまま開発に活かしやすく、実運用にスムーズにつなげることができます。

まとめ

DXを成功させるには、「開発依頼を出す前」に、いかに自社で思考し、イメージを具現化できるかが問われます。試作モックの活用は、関係者の認識を揃え、開発の無駄を省くための強力な武器です。そして、システム開発会社と連携しながらデータ構造や仕様の裏側まで詰めることで、モックは“動かせる設計図”へと進化します。

こうした“試作主導型”の開発アプローチを効果的に進めるには、業務理解と技術力を兼ね備えたパートナーの存在が不可欠です。

フレシット株式会社では、Figmaなどのデザインツールを活用したモックアップ設計から、実装に向けたデータベース定義の支援、さらにはフルスクラッチによる柔軟で最適なシステム構築まで、一貫して対応可能です。

貴社の業務に本当にフィットするDXを実現したいとお考えであれば、まずはお気軽にご相談ください。仕様検討の段階から、貴社の想いに寄り添い、共に“形にする”パートナーとして伴走いたします。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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