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COLUMN コラム詳細

発注精度は“体験”で磨かれる──内製×フルスクラッチで手触り感を持った開発へ

触れて気づき、対話して育てる――発注の質を変える内製設計

2025-05-09

東京都のガブテック東京が推進するアプリ内製化の取り組みが話題となっています。注目すべきは、発注前に自ら試作し、業務にフィットするシステムを体感しながら開発を進めている点です。

本コラムでは、「発注精度は体験で磨かれる」という視点から、内製とフルスクラッチ開発を組み合わせた“手触り感のある開発”の重要性と、そのアプローチがDXの成果をいかに左右するかを解説します。

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【記事要約】東京都が行政DXを加速、アプリ開発を内製化し全国展開へ

東京都の外郭団体「ガブテック東京」は、行政DXを推進するため、デジタル人材を2027年までに4倍の250人へ拡充。スマホ向け防災・交通アプリや庁内業務ツールを外注から内製に切り替え、開発スピードと柔軟性を確保する。開発技術を蓄積し、GitHubやクラウド環境の導入も進行中。生成AIを活用した業務支援ツールなども展開予定で、都内外の自治体と成果物を共有し、全国的な行政の内製化とDXをけん引する方針だ。

出典:日本経済新聞「行政DX人材4倍250人へ ガブテック東京、27年アプリ内製化全国と共有、けん引役に」2024年12月20日付朝刊

ポイントをひとことで

本コラムは、DX推進において「発注前の体験」がいかに重要かを的確に捉えています。現場の業務に合致したシステムを構築するには、仕様書だけでは不十分であり、実際に“触れてみる”プロセスを通じて要件を精緻化することが不可欠です。内製による試作と、柔軟性の高いフルスクラッチ開発を組み合わせることで、使い手の実感と開発側の視点が融合し、高品質なプロダクトにつながります。まさに「体験」が発注精度を磨く鍵となる開発手法といえるでしょう。

なぜ「体験」が発注精度を高めるのか

多くのシステム開発プロジェクトでは、「仕様書通りに作ったのに使いづらい」という事態が起こりがちです。その要因のひとつが、“使い手が実際に触れる機会”を持たないまま開発が進行することです。現場の温度感や運用フローを、文書だけで完全に伝えるのは難しく、実際の動作やUIを通じた体験がないままでは、どうしても認識のずれが生まれます。

試作段階で「触ってみる」ことによって、ユーザー自身が気づかなかった改善点や、本当に必要な仕様が浮かび上がり、発注内容が精緻になります。この“手触り”が、開発後の手戻りを減らし、プロダクト全体の品質を押し上げるのです。

「内製×フルスクラッチ」の相乗効果

こうした体験主導の開発を可能にするアプローチが、「内製」と「フルスクラッチ」の組み合わせです。
内製であれば、現場の課題を直感的に捉えやすく、使い手がプロトタイプや簡易なモックを自ら作ることで、発注の方向性が明確になります。一方で、内製だけでは技術的な実装やスケーラビリティに限界がある場合も多く、外部の専門的な支援が欠かせません。

ここで有効なのが、フルスクラッチを得意とするシステム開発会社との連携です。ゼロベースで柔軟に設計できるため、内製側が持つ“肌感覚”や現場知識を最大限活かしながら、機能面でも無理のない実装を進めることができます。まさに、「使い手が触る」「作り手が共に考える」開発体制が実現します。

仕様精度とプロダクト品質を高めるには

本当に優れたシステムは、仕様書の中だけでは生まれません。手を動かし、実際に使ってみる中で得られる気づきが、発注内容を磨き上げ、結果的にユーザーにとって価値あるプロダクトに繋がっていきます。
試作、フィードバック、改善。このサイクルをシステム開発会社と共に繰り返しながら進めることで、ユーザー視点と開発視点が統合された“現場起点のDX”が可能になります。

まとめ

DXを本質的に成功させるには、発注精度の高さと現場にフィットしたシステムの実現が不可欠です。その鍵となるのが、「体験による仕様の精緻化」と「内製とフルスクラッチの融合」です。
自社で感じ、考え、試しながら、プロフェッショナルと共にシステムをつくる。この“手触り感のある開発体制”こそが、変化の時代における持続可能なDXのかたちなのです。

こうした“手触り感”のある開発体験を実現するには、単なる受託開発ではなく、業務理解と柔軟性を兼ね備えたパートナーとの共創が不可欠です。

フレシット株式会社では、フルスクラッチ(オーダーメイド)による開発を通じて、試作段階からご担当者さまと共に考え、動かしながら育てていく開発プロセスをご提供しています。

「業務の実態に寄り添った、本当に使いやすいシステムをつくりたい」──そんな思いをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。体験を通じて精度を高め、理想のDXを共に形にしてまいります。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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