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COLUMN コラム詳細

パナソニックHD楠見氏の「改革への着手が遅れた」発言から考える──変化に強い業務システムの共通点とは

旧来の仕組みを脱するために──“変化に強い企業”が選ぶ開発戦略

2025-05-21

2025年5月、日本経済新聞の取材に応じたパナソニックホールディングス(HD)の楠見CEOが「在庫管理でもまだエクセルを使っている」と発言し、業務プロセスの刷新が進んでいない現状に言及しました。この発言は、大手企業であっても業務のデジタル化が後手に回るリスクを象徴しています。

本コラムでは、この事例をもとに、変化に強い業務システムを構築している企業に共通する特徴や考え方をひも解きます。

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【記事要約】パナソニックHD楠見氏、労働生産性の低さに「20年前の作業プロセス」を指摘

パナソニックHDの楠見CEOは、低い労働生産性の要因として「作業プロセスが20年前から変わっていない」と述べ、在庫管理にも未だエクセルを用いている現状を明かした。デジタル化の遅れが構造改革の遅延につながり、企業競争力の低下を招いたと自省。「改革への着手が遅れたことは認めざるを得ない」とし、DXの必要性を強く示唆した。

出典:日本経済新聞「楠見CEO『退任も考えた』 パナHD、1万人削減・事業整理」2025年5月18日付朝刊

ポイントをひとことで

DXの本質はツールの導入ではなく、業務プロセス全体の再設計にあります。パナソニックHDのような大企業でさえ、旧来の業務手法にとどまっていたことが構造的な生産性低下につながった点は、多くの企業にとって他人事ではありません。エクセル依存から脱却できない背景には、「今あるやり方がなんとなく回っている」ことへの過信や、既存業務への過度な最適化があります。真の業務改革には、現場を理解し、事業戦略と連動するシステム設計が不可欠です。

時代に取り残された業務プロセスの代償

「作業プロセスが20年前から変わっていない」「在庫管理にもエクセルを使っている」──こうした発言が重要なのは、発言者が日本を代表する大企業のトップだったからにほかなりません。パナソニックHDの構造改革が注目される一方で、改革への着手の遅れが企業競争力に与える影響が改めて浮き彫りとなりました。

業務の属人化やエクセル依存は、担当者の異動や退職により業務が滞るリスクをはらんでいます。さらに、他部門との連携不足や集計ミスなど、日常業務における非効率の温床にもなりかねません。

変化に強い企業は何が違うのか?

変化に強い企業の多くは、業務のデジタル化に早期から取り組み、自社の事業構造に合った仕組みを自ら設計・運用しています。その特徴として、以下のような点が挙げられます。

  • 部門横断で活用できる統合的な業務システムを構築している
  • 現場の実態や将来的な拡張性を見据えて設計されたシステムである
  • 外部環境の変化(法制度の変更、取引先の変化、事業再編など)に対し柔軟に対応できる設計がなされている
  • 情報がリアルタイムで共有され、経営判断に活用されている

これらは、パッケージソフトや既製のツールでは実現が難しい領域でもあります。特に、自社独自の業務フローを抱える企業ほど、汎用ツールでは対応しきれず、かえって業務効率を損なうことがあります。

システム刷新は今の課題だけでなく将来の変化を見越して

システム開発を考える際、現在抱える課題の解消だけでなく、「3年後、5年後にどうなっていたいか」「新規事業や海外展開を見据えて柔軟に変更できるか」といった視点が重要です。業務の定型化や自動化はもちろん、組織や市場環境が変化したときにシステムが足かせにならないよう設計する必要があります。

その意味で、初期段階から自社にフィットした設計が可能なフルスクラッチ開発は、変化に強い企業づくりの有力な手段となります。

まとめ

パナソニックHDの事例は、業務プロセスの見直しがいかに遅れがちなものであるか、そしてその遅れが経営に与える影響の大きさを示しています。一方で、変化に強い企業は、業務に本当に必要な仕組みを見極め、柔軟かつ持続可能なシステムを構築しています。デジタル化の推進は一過性の流行ではなく、事業の継続と成長のための必須条件となりつつあります。業務システムの刷新を検討されているご担当者さまにとって、今こそが“改革への着手”のタイミングかもしれません。

こうした将来を見据えたシステム刷新に取り組むうえで重要なのは、単なるツール導入ではなく、自社の業務や課題に本質的に向き合い、柔軟かつ持続可能な仕組みをゼロから設計できるパートナーの存在です。フレシット株式会社は、業務理解を起点としたフルスクラッチ開発に強みを持ち、業界・業種を問わず、お客様固有の業務にフィットしたシステムを一から共に構築してまいります。既存の枠に収まらない変化対応力のある仕組みをお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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