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COLUMN コラム詳細

【BYDの8割自動化に学ぶ】高コストな投資が生産効率と回収スピードを左右する理由──システム開発における“費用対効果”の再定義

「高いけど、安くつく。」──BYD式“投資の勝ち筋”に学べ

2025-06-12

生産工程の8割を自動化した中国BYDの戦略は、世界の製造業に大きなインパクトを与えました。コストの高い技術投資であっても、生産効率や安全性の向上によって、むしろコスト回収のスピードを高める結果となっています。これは、システム開発においても重要な示唆を含んでいます。

本コラムでは、BYDの投資判断から見えてくる「高コスト=高リスク」ではないという考え方と、フルスクラッチ開発における費用対効果の考え方について解説します。

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【記事要約】BYDの自動化戦略、8割自動化で生産効率と投資回収を実現

中国のEV大手BYDは、常州工場において生産工程の8割弱を自動化し、特に危険性の高い溶接工程では自動化率95%を達成。高コストとされるレーザー溶接も導入し、事故リスク低減と安全性向上を両立した。初期投資は大きいが、生産効率の向上によって回収可能と判断。自動化によるコスト削減と品質維持が、世界首位EVメーカーへと躍進する原動力となっている。

出典:日本経済新聞「全工程の8割自動化 中国BYD『テスラ超え』の源泉」2025年6月8日付朝刊

ポイントをひとことで

システム開発において「高コストな選択=悪」と捉える発想は、必ずしも正解とは言えない価値判断です。このコラムが示すように、BYDの事例は“効率化すべき領域には大胆に投資する”という考え方の重要性を教えてくれます。フルスクラッチ開発でも同様に、初期段階での適切な設計投資が将来的な柔軟性と保守性を確保し、トータルでのコストを抑える結果につながります。安易な妥協よりも、本質的な課題に向き合う姿勢が、持続可能な業務基盤を築く鍵となるのです。

初期投資は本当に高コストなのか

一般的に、システム開発では初期費用の安さが意思決定の大きな要素になりがちです。しかし、BYDが導入したレーザー溶接技術のように、一見すると高コストな選択が、長期的には「止まらない」生産ラインを実現し、事故リスクや修繕コストを抑える結果を生みました。

同じように、フルスクラッチでのシステム開発も、業務に最適化された仕様を初期設計で実現できることから、将来的な機能制限による業務効率の低下を回避する投資と捉えることができます。

投資判断を誤らせる見えにくい損失

パッケージソフトや既製のクラウドツールを選択すると、導入コストが抑えられる反面、運用フェーズで業務プロセスを無理に合わせる必要が生じるケースもあります。この「業務の制限」が生産性の低下や、従業員のストレス、属人化の温床となり、目に見えないコストを蓄積させていきます。

BYDが「危険性の高い工程こそ自動化」と考えたように、業務上の“ボトルネック”や“負荷の高い工程”には、むしろ手厚い投資が必要です。結果として、安定した運用環境と迅速な意思決定が得られ、それが全体の生産性を引き上げます。

自社仕様を貫くことがコスト回収のカギになる

システムは、業務の土台であると同時に、企業の競争力を左右するインフラでもあります。BYDは、安全性・耐久性を高めるために高額なレーザー溶接を採用しましたが、それは“コスト”ではなく“投資”として捉えたからこそ実現できた判断です。

フルスクラッチ開発も同様で、自社独自の業務プロセスや顧客体験を反映するには、最初から設計自由度の高い選択肢が必要です。この判断こそが、将来的なシステム改修コストや業務停滞リスクの低減につながり、最終的に回収スピードを高める道筋となります。

まとめ

高コストな技術投資が、かえって短期で回収可能となるケースは少なくありません。BYDの事例は、初期の金額だけに捉われず、全体の費用対効果を再定義する重要性を示しています。システム開発においても、見かけのコストの高さに惑わされず、自社にとって“止まらない”仕組みをどう実現するかが鍵となります。業務に最適化された仕組みこそが、将来的なコスト抑制と価値創出の原動力となるのです。

こうした視点で“止まらない仕組み”を実現したいとお考えの方へ。フレシット株式会社では、業務に最適化されたフルスクラッチ開発を通じて、将来的な拡張性と運用効率を見据えた設計をご提案しています。目先のコストだけでなく、事業成長に寄与する“本質的な投資”としてのシステム構築を、私たちと一緒に考えてみませんか。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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