to TOP
無料で相談する 資料を請求する

COLUMN コラム詳細

属人化・コスト高を防ぐ!長期運用で真価を発揮する業務用システム開発フレームワーク「Laravel」の利点

2025-07-04

属人化・コスト高を防ぐ!長期運用で真価を発揮する業務用システム開発フレームワーク「Laravel」の利点

企業の基幹をなす業務用システムの開発において、長らくその王道とされてきたのが、エンタープライズ領域で豊富な実績を持つ「Java/Spring」でした。その堅牢性や信頼性はいまだに高く評価されています。

しかし、近年、その技術選定の潮流に変化が生まれています。

例えば、日本最大級のグルメ情報サイト「ぐるなび」( https://www.gnavi.co.jp )や、速報性と高い安定性が求められるニュースサイト「時事通信ニュース」( https://sp.m.jiji.com/ )。これらの大規模サービスの裏側では、PHPフレームワークである「Laravel」が重要な役割を担っています。

かつて「スタートアップ向けの軽いフレームワーク」というイメージを持たれがちだったLaravelが、なぜ今、ミッションクリティカルな業務用システムや大規模Webサービスの領域で、Java/Springと比較されるほどの有力な選択肢となっているのでしょうか。

本コラムでは、その理由を、長期的なシステム運用で最も重要となる「保守性」をはじめとする複数の観点から、客観的に解説していきます。

>>当社フレシット株式会社がなぜシステム開発でLaravelを選択するのか

保守性:「アーキテクチャの属人化」を避け、「品質を平準化」する思想

長期運用における最大のリスクは「属人化」です。この問題は、単なるコードレベルではなく、より根深い「アーキテクチャレベル」で捉える必要があります。

  • Java/Springの特性
    Java/Springは、その厳格な型システムや豊富な設計パターンにより、大規模で複雑なシステムの品質を統制し、大人数のチーム開発を支える上で非常に強力です。しかし、その強みである「設計の自由度の高さ」は、裏を返せば、システムの品質がアーキテクチャを設計する技術者のスキルや思想に大きく依存することを意味します。優れた個人の設計能力に依存する構造は、その人材がプロジェクトを離れた際に、保守・拡張が困難になるという「アーキテクチャレベルの属人化」リスクを内包します。
  • Laravelが提供するアプローチ
    一方、Laravelは「設定より規約(Convention over Configuration)」という思想を徹底しています。フレームワーク側がWebアプリケーション開発における「ベストプラクティス(最も推奨されるやり方)」を強く提示し、開発者にそれに従うことを促すアプローチです。これにより、個々の開発者のスキルや設計思想の差がフレームワークによって吸収され、プロジェクト全体のコード品質と構造が一定のレベルに「平準化」されます。
  • ビジネス上の利点
    人材の流動性を考慮すると、特定の個人に依存するリスクを低減し、誰が担当しても一定の品質で保守・改修を続けられるLaravelのアプローチは、長期的な安定運用とTCO(総所有コスト)の抑制に大きく貢献します。

開発効率:市場投入までの時間(Time to Market)を短縮する

ビジネスの要求に対する迅速な対応は、企業の競争力に直結します。

  • Laravelの優位性
    Laravelは、ユーザー認証、データベース操作、API構築といった、業務用システムで頻繁に必要となる機能の多くを標準で提供しています。開発者は「車輪の再発明」を避け、ビジネスの本質的な価値創造に集中できるため、開発期間を大幅に短縮することが可能です。
  • Java/Springとの比較
    Java/SpringもSpring Bootの登場で生産性は劇的に向上しましたが、Web開発における定型的なタスクに関しては、Laravelが提供する“全部入り”の思想と開発の軽快さは、市場投入までの時間(Time to Market)を短縮する上で、依然として大きなアドバンテージを持っています。

人材確保:優れたコストパフォーマンスと選択の自由度

プロジェクトの継続性は、それを支える技術者の確保のしやすさとコストに大きく左右されます。

  • Laravelの市場環境
    基盤となるPHPはWeb開発言語として世界的に圧倒的なシェアを誇り、技術者人口が非常に多いのが特徴です。その中でもLaravelは現在最も人気の高いフレームワークであり、優秀な技術者を確保しやすく、開発パートナーの選択肢も豊富です。これは、採用コストの最適化や、急なリソース増強への対応力に繋がります。
  • Java/Springとの比較
    Java技術者も豊富に存在しますが、大規模エンタープライズシステム等に特化した専門性の高い技術者が多く、一般的な業務用システムの開発においては、コストパフォーマンスの観点からLaravelに優位性があるケースが多く見られます。

拡張性:ビジネスの成長に俊敏に追随するエコシステム

システムは、将来のビジネスの成長や変化に合わせて柔軟に拡張できる必要があります。

  • Laravelのエコシステム
    Laravelのエコシステムは「軽量・高速」に設計されているのが特徴です。非同期処理やリアルタイム通信といった高度な機能が、フレームワークと緊密に連携して提供されており、比較的容易に導入できます。この「軽やかさ」が、ビジネスの変化に対する俊敏性(アジリティ)を生み出します。
  • Java/Springとの比較
    Javaのエコシステムは非常に成熟しており、重量級のミドルウェアと連携することで極めて高い拡張性を実現します。一方で、その導入や設定には専門的な知識と相応の工数を要することが多く、Laravelの手軽さとは思想が異なります。

安定性とセキュリティ:「デフォルトで安全」という思想

長期利用する上で、システムの安定稼働と安全性は譲れない要件です。

  • Laravelが提供する安定性・安全性
    LaravelはLTS(長期サポート)版を定期的にリリースしており、長期間のセキュリティフィックスを提供します。これにより、企業は計画的な保守・アップデートを行うことができ、安定したシステム運用が可能です。また、「デフォルトで安全(Secure by default)」という思想に基づき、基本的なセキュリティ機能が標準で組み込まれているため、開発者のスキルレベルに依存しない、堅牢な土台を容易に構築できます。

まとめ:技術選定のその先へ ― ビジネスを成功に導くパートナーという選択

Java/Springが、要件が固定的で極めて高い堅牢性が求められる大規模エンタープライズシステムでその真価を発揮する一方、Laravelは、変化の速い現代ビジネスに追随する、俊敏かつ堅牢な業務用システムという領域で、その力を最大限に発揮します。
長期的な視点で、開発効率、コストパフォーマンス、そして保守リスクのバランスを考慮した際、Laravelは多くの企業にとって非常に合理的で有力な選択肢です。

しかし、最も重要なのは、この優れたフレームワークのポテンシャルを最大限に引き出し、お客さまのビジネスの成功まで伴走できるパートナーを選ぶことに他なりません。

私たち株式会社フレシットは、まさにそのためのプロフェッショナル集団です。

私たちは、単に仕様書通りにシステムを開発するだけのシステム開発会社ではありません。お客さまのビジネスが抱える本質的な課題に共に向き合い、要件定義という最上流工程から参加し、理想を叶えるフルスクラッチ開発でビジネスの成長をデザインします。

Laravelを用いた開発における高い技術力はもちろんのこと、その土台となるAWSなどのクラウドインフラ構築、さらには開発後の運用保守まで、事業のライフサイクル全てをワンストップでサポートできるのが私たちの強みです。

「要望をどう言葉にすればいいかわからない」 「現在のシステムが抱える問題について、どこから着手すべきか整理できない」

そのような漠然としたお悩みからでも、ぜひ一度、私たちフレシットにご相談ください。

>>当社フレシット株式会社がなぜシステム開発でLaravelを選択するのか

監修者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田 順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

CONTACT お問い合わせ

フルスクラッチのシステム開発会社フレシットへのお問い合わせ

REQUEST 資料請求

フルスクラッチのシステム開発会社フレシットへの資料請求