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COLUMN コラム詳細

政府統計の新DBに見る、“最短距離”で情報にたどり着けるシステム設計の要諦

データ設計とUIが連動した業務システム構築とは

2025-07-14

政府が公開を予定している「ジャパンダッシュボード」は、700種におよぶ統計データを統一形式で扱い、地図やグラフで直感的に比較・分析できるシステムとして注目されています。その背景には、単なるデータの整備にとどまらず、「使いやすさ=操作性」に徹底的に配慮した画面設計の思想があります。

本コラムでは、業務システムにおける“データ構造”と“UI設計”を連動させる重要性について解説します。

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【記事要約】政府、700統計の形式統一へ──データ利活用を促進する「ジャパンダッシュボード」公開へ

政府は教育や社会保障など約700の統計を統一形式で扱うデータベース「ジャパンダッシュボード」を月内に公開する。相関係数の自動算出や地図・グラフ表示といった分析機能も備え、都道府県別の数値比較も容易になる。操作性にも配慮し、省庁横断での政策立案や民間での利活用を促進。これまでのPDFや統一されていない形式により活用しづらかった課題に対応する。

出典:日本経済新聞「政府700統計、形式を統一 近く公開 教育や社会保障、データ比較・分析しやすく」2025年7月6日付朝刊

【記事要約】政府統計の利活用、形式統一と法整備で加速へ──「ジャパンダッシュボード」に期待

政府統計は国勢調査やGDPなど幅広いが、形式の不統一やPDF主体の公開が妨げとなり、利活用は進んでいなかった。こうした現状を踏まえ、政府は「ジャパンダッシュボード」を通じて統一的なデータ提供を開始し、分析や政策立案の効率化を図る。加えて、2026年通常国会での法改正を見据え、官民のデータ連携を支える制度整備も進める方針だ。

出典:日本経済新聞「政府統計 データ利活用は途上」2025年7月6日付朝刊

ポイントをひとことで

業務システムにおける「操作性」は、画面の見やすさやデザイン性だけでなく、裏側のデータ設計と密接に関係しています。どの情報を、どの流れで、誰が使うのか──その全体像を把握したうえで、データ構造とUIを同時に設計する視点がなければ、ユーザーにとって“使いやすいシステム”は実現できません。既製ツールでは埋められない、業務ごとの思考導線に寄り添った設計こそが、業務効率と意思決定力を高める本質的なシステム構築といえるでしょう。

操作性は、データ設計から始まっている

操作性が高いシステムとは、単に画面が見やすい、ボタンが押しやすいといったUIの工夫だけでは成立しません。裏側にあるデータ構造そのものが「業務に沿った設計」になっていることが不可欠です。

たとえば、商品別の売上データを検索する場面で、商品コードだけでなく、カテゴリーや担当者別にも自在に絞り込めるといった柔軟な動線は、あらかじめデータベースの構造が「その使い方」を想定して設計されているからこそ可能になります。

情報への最短距離を導く画面導線設計

多くのシステムでありがちなのが、「情報は存在するのに、どこにあるかわからない」「たどり着くのに何画面も必要」といった問題です。こうしたケースは、画面導線が業務フローに合っていないことが原因です。

ユーザーが次に何をしたいのか、どんな切り口で情報を探すのかといった“思考の流れ”に沿って画面遷移を設計することで、目的の情報にたどり着くまでのクリック数や操作の迷いを大幅に減らすことができます。

フルスクラッチ開発が可能にする連動設計

既製のパッケージシステムやSaaSでは、データ構造と画面設計が既定の枠内で制限されていることが多く、業務や組織に合わせた柔軟な設計が難しいという制約があります。

一方で、フルスクラッチであれば、業務内容やユーザーの操作パターンに基づいてデータ構造とUIを一体で設計することが可能です。これにより、「データの見つけやすさ」と「操作のしやすさ」を同時に実現できます。

まとめ

業務システムにおける“操作性”は、見た目のデザインだけでなく、データ設計そのものと密接に関係しています。データベースとUIを別々に考えるのではなく、業務全体の導線を意識しながら連動させて設計することで、ユーザーにとって本当に使いやすいシステムが生まれます。最短距離で情報にたどり着けるシステムとは、偶然の産物ではなく、構造から導かれた設計の成果なのです。

こうした“構造から設計する操作性”を実現するには、業務の流れとユーザーの思考に即した設計力が欠かせません。フレシット株式会社では、業務要件の深掘りから情報設計、UIまでを一体で考え、フルスクラッチならではの柔軟性で最適な業務システムを構築しています。汎用的なツールでは届かない「本当に使いやすい仕組み」をお求めの方は、ぜひご相談ください。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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