to TOP
無料で相談する 資料を請求する

COLUMN コラム詳細

トライアルの購買データ活用に見る、“売上を60%伸ばす仮説修正力”とは

データと現場をつなぐ、オーダーメイドシステムによる意思決定支援

2025-07-17

小売大手トライアルホールディングスのDX拠点「DXタウン」に参画した花王が、ある漂白剤の販売戦略を修正し、売上を60%増加させた事例が紹介されています。当初は女性をターゲットとしていた商品でしたが、実際の購買データに基づく分析によって、主要な購入層が男性であることが判明。これにより広告戦略を見直し、成果を上げました。このような「仮説修正力」は、業務システムの設計にも密接に関わってきます。

本コラムでは、オーダーメイドのシステム開発によってデータと現場をつなぎ、意思決定の質を高めるためのポイントを解説します。

>>フルスクラッチ(オーダーメイド)のシステム開発について詳細はこちら

【記事要約】トライアルの「DX道場」、メーカー連携で購買データ活用と販促改革を加速

ディスカウント大手トライアルは、廃校を改装した福岡の「DXタウン」で花王やカルビーなど約50社と連携し、購買データを基にした商品開発・販促の共同実験を展開している。IoTやAI技術、レジカートを通じた詳細な顧客分析により、データドリブンな意思決定と販促最適化を支援。地方拠点と都市部を結ぶ新たなDX型流通モデルとして注目される。

出典:日本経済新聞「トライアル、廃校に『DX道場』 花王やカルビーなど50社集結」2025年6月25日付朝刊

ポイントをひとことで

仮説を立てる力以上に、その仮説を修正できる柔軟性が求められる時代です。本コラムは、まさにその「修正力」がビジネス成果に直結することを示しています。ポイントは、データを分析すること自体ではなく、それを“誰が、どう使い、どう動けるか”という設計にあります。業務と連動したシステムがなければ、分析結果は現場に届かず、意思決定も属人的に留まってしまいます。フルスクラッチでの設計は、その壁を越える鍵になるでしょう。

データ分析だけでは売れない理由

ビッグデータやAIによる分析環境が整っても、それが現場の意思決定と結びついていなければ売上には直結しません。花王の事例は、データが「仮説のズレ」を明確にし、それを現場の販促施策へと変換するフローが構築されていたからこそ、成果が出たといえます。言い換えれば、データ分析に終始せず、それを使って“動ける仕組み”があるかどうかが鍵です。

現場が仮説を修正できる構造を作る

多くの企業では、販売戦略や商品企画がマーケティング部門や営業の経験則に依存していることが少なくありません。しかし消費者の嗜好や行動パターンは、常に変化しています。だからこそ、仮説を柔軟に修正できる構造が求められます。

そのためには、現場が“自分たちでデータを見て、判断し、すぐに動ける”環境を整える必要があります。単なるBIツールの導入にとどまらず、実際の業務プロセスと連動した、業務システムの最適化が必要です。

フルスクラッチ開発が持つ柔軟性

既存パッケージシステムでは、分析や意思決定に必要な情報が分散していたり、業務フローに合っていなかったりすることがよくあります。その結果、「必要なデータが取れない」「欲しい分析ができない」「現場にフィードバックできない」といった障害が生じます。

一方、フルスクラッチで業務プロセスに合わせたシステムを構築することで、現場の動きに即したデータ取得や分析、改善提案の反映がスムーズに行えるようになります。データが現場の意思決定に“使われる状態”で提供されることで、仮説の更新スピードが上がり、結果として成果にも直結します。

「動かせるDX」を設計する

DXを通じた意思決定支援において重要なのは、“システムで何ができるか”ではなく、“現場がどう動けるようになるか”という視点です。仮説を修正し、施策に落とし込み、結果を検証して次の一手を考える。このサイクルを高速で回せる仕組みこそ、業務に根付いたDXの本質です。

そのためには、現場の業務理解と、目的に沿った柔軟なシステム構築が必要です。汎用の枠に収まらない“動かせるDX”を設計することが、仮説修正力を支える基盤になります。

まとめ

花王とトライアルの事例は、単なるデータ活用ではなく、「仮説を修正できる構造」を整えることの重要性を教えてくれます。システム開発の目的は、データを“見る”ことではなく、“使える”状態にすることです。オーダーメイドの業務システムによって、現場とデータをつなぎ、成果を生む仕組みを整えることが、DXの核心といえるでしょう。

こうした「動かせるDX」を実現するには、業務や組織の特性に合わせて設計されたシステムが欠かせません。フレシット株式会社では、現場の課題や意思決定プロセスを丁寧にヒアリングしたうえで、ゼロから設計するフルスクラッチ開発を行っています。業務に即した柔軟なシステム構築により、単なるデジタル化にとどまらない、実効性あるDXをご支援いたします。

>>フルスクラッチ(オーダーメイド)のシステム開発について詳細はこちら

著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

公式Xアカウントはこちら

CONTACT お問い合わせ

フルスクラッチのシステム開発会社フレシットへのお問い合わせ

REQUEST 資料請求

フルスクラッチのシステム開発会社フレシットへの資料請求