Laravelで実現するテストコード開発──コスト削減と安心を両立する賢い選択
2025-08-04

システム開発では、「テストコードは工数がかかるから後回しにしよう」と考える企業も少なくありません。ところが、リリース後に訪れる改修や仕様変更で、その判断が大きな負担となり、結果的にコストが膨らむケースは多いのが実情です。
本コラムでは、Laravelの強みを活かしたテストコードの役割と効果、そして将来を見据えた賢い開発の選び方についてご紹介します。
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目次
そもそもテストコードとは?なぜコスト削減につながるのか
テストコードは、いわば「24時間働く優秀なテスト担当者」です。
従来のテストは、Excelのテスト項目をもとに人が1つずつ操作を確認する手作業が中心でした。しかしテストコードを導入すれば、「この機能はこう動くのが正解」という命令をプログラムで記述し、システム自身が高速かつ正確にチェックを行ってくれます。
まるで、文句も言わずにミスなく働き続けるチームをシステムの中に常駐させるようなものです。
「テストの有無」で改修コストは大きく変わる
例えば、会員情報の修正機能に「メールアドレス」欄を追加するケースを考えてみましょう。
テストコードがない場合
- 影響範囲を勘や経験に頼って調査
- Excelで膨大な確認パターンを洗い出し、手作業で検証
- 漏れのリスクに常に不安を抱え、担当者の負担も大きい
- 工数は数日から数週間、バグ発生で手戻りコストがさらに増大
テストコードがある場合
- 新しいテストコードを追加し、修正はピンポイント
- 実行ボタンを押すだけで全パターンを数分で確認
- 問題があれば即座に特定され、リリース前に対処可能
- 確認工数はほぼゼロ。安心感と大幅なコスト削減を両立
初期費用は増えますが、長期的には人件費や手戻りを大幅に抑える「未来への投資」となります。
Laravelがもたらす具体的なメリット
私たちが採用するPHPフレームワーク「Laravel」には、効率的にテストコードを作成できる仕組みが備わっています。ここでは3つの代表的なシナリオを見てみましょう。
例1:消費税率変更も慌てず対応
- テストコードなし:
全ての金額関連機能を人力で総点検。莫大な工数とミスのリスク。 - Laravelでのテストコードあり:
税率変更後の金額計算を事前に設定。テスト実行だけで正確性を即確認。工数はほぼゼロ。
例2:担当者交代でも安心
- テストコードなし:
属人化し、引き継ぎに数か月。誤解による不具合多発。 - Laravelでのテストコードあり:
テストコードが“最新で正確な仕様書”の役割を果たす。後任もすぐに理解可能。
例3:重要なビジネスルールを守り抜く
- テストコードなし:
ルール忘れによる改修ミスのリスク。 - Laravelでのテストコードあり:
「ゴールド会員は常に10%割引」といったルールをコード化。違反があれば自動的にリリースが停止し、ビジネスルールを半永久的に保証。
目先の安さより、長期的な価値を選ぶ
システムの価値は作って終わりではなく、いかに低コストで安全に改修を重ねられるかが重要です。テストコードはそのための“保険”であり“投資”です。初期費用はやや増えるかもしれませんが、数年単位で見れば、バグ対応や手戻り、機会損失といった隠れたコストを大幅に削減できます。
「次こそ後悔しないシステム開発をしたい」とお考えであれば、開発パートナーに“テストコードを理解し、実践できること”を条件に加えることをおすすめします。
さいごに
当社フレシット株式会社は、Laravelを活用したフルスクラッチ(オーダーメイド)開発において、テストコードを組み込んだ高品質で将来性のあるシステムを数多く手がけています。すべての機能に一律でテストコードを入れるのではなく、システムの性質や納期、ご予算に応じて最適なバランスで設計・実装するのが私たちの強みです。
「今だけでなく、5年後も安心して使い続けられるシステムを導入したい」とお考えなら、ぜひフレシット株式会社にご相談ください。
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監修者プロフィール
フレシット株式会社 代表取締役 増田 順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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