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COLUMN コラム詳細

〈業務変革の現場〉「試作品はDXの起点」──プロトタイプ開発で業務改革を加速する力

動かしてわかる、本当に必要なシステム機能

2025-08-20

DXを推進するうえで、最初の一歩をどう踏み出すかは成功を左右します。机上の要件定義や仕様書だけでは、現場の課題や改善の方向性を正確に捉えきれず、完成後に「思っていたものと違う」という事態になりかねません。そこで有効なのが、プロトタイプ開発です。顧客インタビューで得られた課題をもとに、短期間で試作品を作成し、実運用に近い形で検証する。このアプローチは、DXのスピードと精度を飛躍的に高めます。

本コラムでは、その具体的な進め方と、フルスクラッチ開発だからこそ実現できる価値を解説します。

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【記事要約】スタートアップの成長を左右する「プロトタイプ開発」の進め方

スタートアップは創業後、顧客課題を深掘りし、試作品(プロトタイプ)で市場適合性を検証する段階に入る。重要なのは資金制約下でも顧客が購買を決める最小限の機能=MVPを特定すること。スマートバンクは150件のインタビューや海外調査を経て、カードとアプリ連動の家計管理サービス「B/43」を開発。半年継続率は98%に達した。シェアダインは半年間で20回以上試験利用を行い、利用者の食の悩みと料理人のスキルを可視化する機能を搭載。明確な差別化により投資家の評価も獲得した。

出典:日本経済新聞「〈The Startup Life〉ステージ(2)プロトタイプ開発 顧客射止める機能探れ インタビューで深掘り」2025年8月7日付朝刊

ポイントをひとことで

プロトタイプ開発は、DXを成功に導くための重要な初動フェーズです。本コラムでは、顧客インタビューを通じて課題を精緻に把握し、それを短期間で形にすることで、机上の計画では見えない運用上の課題や改善点を早期に抽出できることが示されています。特にフルスクラッチ開発は、業務に即した仕様への落とし込みや独自要件への柔軟な対応が可能であり、プロトタイプ段階から本番運用までの移行がスムーズです。短期間での検証サイクルを回しながら精度を高めることで、DXプロジェクト全体のスピードと成功率を大きく引き上げられます。

プロトタイプがDXの起点となる理由

DXの目的は、単にシステムを刷新することではなく、業務そのものを改善・変革することです。プロトタイプは、その変革の方向性を早期に可視化する手段となります。利用者が直接触れることで、改善点や運用上の問題が浮き彫りになり、机上の想定では得られない発見が得られます。結果として、後戻りの少ない開発が可能になります。

顧客インタビューから仕様への落とし込み

効果的なプロトタイプ開発の前提となるのが、徹底したヒアリングです。現場担当者へのインタビューや実務観察を通じて、業務のボトルネックや非効率な手順を洗い出します。その情報を整理し、業務上のインパクトが大きい機能を優先順位の高い仕様として定義します。この段階で過剰な機能を盛り込みすぎないことが、短期間でのプロトタイプ構築につながります。

短期間での検証サイクルがもたらす効果

プロトタイプは完成形ではないため、数週間〜数か月の短期間で構築できます。これを現場で実際に使用し、得られたフィードバックをもとに改善を重ねることで、業務要件への適合性が急速に高まります。また、改善サイクルが短いことで、意思決定も迅速になり、DXプロジェクト全体のスピードが上がります。

フルスクラッチ開発との相性の良さ

パッケージシステムは初期機能が豊富ですが、独自業務に合わせた柔軟な試作や機能追加が難しいことがあります。フルスクラッチ開発であれば、

  • 必要最小限の機能だけを実装して早期検証
  • 現場の要望を迅速に反映して改良
  • 将来の拡張や他システム連携を見据えた設計

といった柔軟な対応が可能です。これにより、プロトタイプ段階から本番システムへのスムーズな移行が実現します。

DX成功のためのプロトタイプ開発ポイント

  • 目的の明確化:何を検証し、どんな成果を期待するのかを定義する
  • 対象範囲の絞り込み:影響度の大きい業務やプロセスから着手する
  • 改善前提の体制づくり:フィードバックを即反映できる開発体制を整える
  • 将来構想との整合性:短期的成果と長期的なシステム戦略を両立させる

まとめ

プロトタイプ開発は、DXを現場に根付かせるための強力な起点です。顧客インタビューで得た課題を仕様に落とし込み、短期間で試作品を作って検証することで、業務改革の方向性を明確化できます。特にフルスクラッチ開発は、柔軟性と拡張性を兼ね備え、DXの成長サイクルを加速させる理想的な土台となります。

フレシット株式会社では、このプロトタイプ開発の考え方をDX推進において積極的に取り入れています。顧客インタビューや現場観察から業務課題を的確に抽出し、それをフルスクラッチでシステム仕様へと落とし込みます。初期段階では必要最小限の機能に絞った試作品を短期間で構築し、実際の業務フローに沿って検証。得られたフィードバックを迅速に反映させることで、無駄のない改善サイクルを実現します。既存パッケージでは対応が難しい独自要件や将来の拡張にも柔軟に対応できるため、ビジネスの成長に最適化されたシステム構築が可能です。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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