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COLUMN コラム詳細

SFAの形骸化を止めるには?営業支援システムをフルスクラッチでシステム開発する効果を解説

営業プロセスに寄り添う“自社最適化”されたSFA構築の考え方。

2025-11-19

営業支援システムを“自社専用”で作る

営業活動は、多くの企業で「属人化」「情報の分断」「タスクの抜け漏れ」といった課題を抱えています。標準的な営業支援システム(SFA)では自社の営業フローに合わず、むしろ利用が定着しないケースも珍しくありません。

本コラムでは、営業支援システムをフルスクラッチで開発する際に必要な機能や、事業会社が意識すべきポイントについて体系的に解説します。自社の営業スタイルに合わせたSFAを構築すれば、案件管理の効率化だけでなく、営業組織全体の再現性向上や受注率の底上げにつながります。

>>フルスクラッチ(オーダーメイド)のシステム開発について詳細はこちら

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営業支援システム(SFASalesForceAutomation)とは

営業支援システム(SFA)は、営業活動に必要な情報やプロセスを一元管理し、案件獲得までの流れを効率化するための仕組みです。顧客情報、商談履歴、提案内容、タスク進捗などを集約することで、「誰が・どの案件を・どの段階にいるのか」が明確になります。

属人化しやすい営業活動を組織の資産として蓄積でき、抜け漏れ防止や成功パターンの共有に役立つ点も特長です。また、案件ステータスやKPIに基づく分析により、ボトルネックの把握や予実管理の精度向上が期待できます。

自社の営業プロセスに合わせて最適化することで、チーム全体の営業力を底上げし、再現性のある営業体制の構築につながります。

ポイントをひとことで

営業支援システム(SFA)は「管理のためのツール」ではなく、「営業を強くするための基盤」です。既製品SFAが定着しない原因の多くは、入力項目や商談ステージが実際の営業プロセスと一致していないことにあります。つまり、失敗の本質は“ツール選定”ではなく“業務との整合性”です。フルスクラッチ開発は、この整合性をゼロから設計できる点が最大の価値です。自社固有の判断基準や商流をそのまま仕組みに落とし込めるため、現場の負担が減り、データが自然と蓄積され、分析の質も高まります。営業組織の再現性向上を目指す企業にとって、非常に合理的な選択肢といえます。

営業支援システム(SFA)とは何か

営業支援システム(SFA)は、営業活動に必要な情報と行動プロセスを一元管理し、営業成果を最大化するためのシステムです。
顧客情報、案件情報、商談履歴、活動記録、タスク、見積データなどを統合することで、営業プロセス全体を可視化し、管理・分析・改善につなげます。

多くの企業が既製品SaaSを導入する一方で、「フローが合わず入力が形骸化する」「必要なデータが取れない」「カスタマイズでコストが膨らむ」といった課題から、フルスクラッチ開発を検討する企業も増えています。

顧客情報・リード管理

営業活動の起点となるのが顧客情報です。
企業規模や営業スタイルによって「必要な顧客情報」は大きく変わります。

フルスクラッチで実現できること

  • 自社特有の商談区分や顧客属性を自由に追加
  • 業界特有の管理項目(例:店舗情報、ラインナップ、決裁プロセスなど)を組み込む
  • インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスの役割分担に応じて情報粒度を調整
  • 顧客ステージに応じた通知やタスクを自動生成

顧客情報は営業支援システム(SFA)の「基盤」であり、ここでの設計が甘いと案件管理が破綻します。
フルスクラッチであれば、営業現場の実態に合わせた情報構造を前提に構築できます。

>>フルスクラッチ開発の詳細はこちら

案件管理・商談管理

案件管理は、営業支援システム(SFA)の中核機能です。
パッケージ型では複雑な営業フローを扱いきれず、結局、Excel併用に戻ることもあります。

自社向けの案件管理を構築するメリット

  • 商談のステージ定義を自社の営業プロセスに合わせて設計
  • ステージごとに必要なタスクや提出物を自動生成
  • 受注確度を現場実態と統計データから柔軟に設定
  • 商談の停滞期間(○日動きなし)を自動検知
  • 複数プロダクト・複数部門の複合的な案件管理が可能

案件管理は「現場がストレスなく入力できること」が最も重要です。
入力作業が負担になるとデータが蓄積せず、分析ができなくなります。
フルスクラッチであれば、現場に寄り添ったUIと動線を前提に設計できます。

活動ログ(行動管理)

営業活動の質は案件の進捗に直結します。
しかし、市販営業支援システム(SFA)では活動ログが「ただの入力欄」で終わり、活用されないケースが多く見られます。

活動ログを活かすための設計例

  • 電話・メール・訪問など活動分類を自社仕様にカスタマイズ
  • 活動内容に応じて次アクションを提案して自動タスク化
  • ログ内容を分析し、受注確率の高い行動パターンを可視化
  • MAツールやフォーム送信など外部システムと連携し、自動で行動履歴を蓄積

営業戦略に直結するデータを、現場が無理なく入力できる設計が求められます。

見積管理・提案資料管理

商談後の提案フェーズは、多くの企業で営業支援システム(SFA)外にデータが散在します。
ファイル共有、メール、個人PC…これでは営業状況の全体把握は困難です。

フルスクラッチ開発での改善ポイント

  • 見積テンプレートをシステム内で管理し、作成プロセスを統一
  • 過去の見積書を案件ごとに紐づけて履歴管理
  • 料金体系が複雑な業界でも、独自の計算ロジックを実装可能
  • 提案資料を案件に紐づけて一元管理し、ナレッジ共有に活用

提案フェーズの情報が整うと、受注率の高い提案傾向を分析できるようになります。

タスク管理・アラート機能

営業活動には“抜け漏れリスク”が常につきまといます。
営業支援システム(SFA)にタスク管理とアラートが組み込まれているかどうかで、営業組織の精度は大きく変わります。

主な機能例

  • 商談ステージに応じた必須タスクの自動生成
  • 一定期間アクションがなかった案件の自動アラート
  • 顧客との定期フォローの自動リマインド
  • チーム内のタスク可視化と負荷の偏り把握

営業活動における「次の一手」を漏れなく実行するために極めて重要な機能です。

分析・レポート機能

営業支援システム(SFA)の価値は、蓄積されたデータを「意思決定に使える情報」に変えることにあります。しかし、パッケージ型で高度な営業指標や複合条件の分析を行うのは難しい場合があります。

フルスクラッチならではの分析例

  • 業種・案件種類ごとの受注率分析
  • 商談ステージ滞留時間の可視化
  • 行動数と受注の相関分析
  • 担当者別の活動傾向と改善点の可視化
  • プロダクトライン別の収益の見える化

事業特性に合わせた「意味のある分析」を前提にシステムを構築できます。

外部システム連携(基幹システム・MA・チャットツールなど)

営業活動は単体で完結しません。
マーケティング、カスタマーサクセス、基幹システムと連動してこそ、データの価値が最大化されます。

連携の具体例

  • 問い合わせフォームから自動でリード登録
  • メールマーケティングツールとの連携でスコアリング反映
  • ERP・販売管理と連携し、受注・売上情報を同期
  • チャットツールと連携し、アラートを自動通知

フルスクラッチであれば、必要なデータを“必要なタイミングで自動連携”することが可能です。

>>システム連携のメリットや具体例についてはこちら

まとめ

営業支援システム(SFA)は、単なる案件管理ツールではありません。
営業プロセスの可視化・再現性の構築・組織全体のナレッジ活用を通じて、企業の成長に直結する基盤です。

既製品では自社の営業スタイルにフィットせず、入力が定着しないケースも多く見られます。
フルスクラッチであれば、自社の営業プロセスやデータ構造に完全に合わせた設計ができ、現場が無理なく使える“動く営業資産”として活用できます。

営業活動を根本から強化したい事業会社にとって、営業支援システムのフルスクラッチ開発は有効な選択肢となります。

営業活動は企業ごとにプロセスも判断基準も異なり、既製品の営業支援システム(SFA)では埋めきれない“現場ならではの思考”が必ず存在します。だからこそ、業務そのものに合わせて柔軟に設計できるフルスクラッチ開発は、営業組織の成長を支える重要な選択肢になります。

当社フレシット株式会社では、営業フローのヒアリングからデータ構造の整理、UI設計、基幹システムとの連携まで、一貫した体制でオーダーメイドの営業支援システム(SFA)を開発しています。単に要望通りに作るのではなく、現場の実務に沿った“使い続けられる営業支援システム(SFA)”にこだわり、企業ごとの営業プロセスをそのまま動く仕組みへと落とし込みます。

「既存の営業支援システム(SFA)がフィットしない」「自社の営業に合わせた仕組みが欲しい」とお感じのご担当者さまは、ぜひ一度ご相談ください。業務に寄り添ったシステムを、確かな開発力で形にします。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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