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COLUMN コラム詳細

自治体DX支援の動きが示す教訓 | DXはツール導入ではなく「業務整理」から始めるべき理由

業務整理を起点にしたDX推進が成果につながる理由

2026-01-07

DXを推進する際、「どのツールを導入するか」から検討を始めていないでしょうか。SaaSやパッケージサービスの比較に時間をかけたものの、導入後に現場が混乱し、期待した効果が出ないというケースは少なくありません。こうした失敗の多くは、ITの問題ではなく、その前段階にある業務整理が不十分なまま進めてしまうことに原因があります。

本コラムでは、自治体DX支援の事例を手がかりに、なぜDXはツール導入から始めると失敗しやすいのか、そしてフルスクラッチ開発がなぜ業務整理から着手するのか、その理由を掘り下げて解説します。

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【記事要約】チェンジHD、自治体DXを業務整理から支援し人材共有で効率化

チェンジホールディングスは、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」の運営で培った知見を生かし、自治体向けDX支援サービスを開始する。人口規模の小さい自治体では、DX推進以前に業務が整理されておらず、IT導入が形骸化しやすいという課題がある。新サービスでは、DXの前提となる業務整理や役割分担の見直しを行った上で、ネットワーク導入やシステム運用を支援する点が特徴だ。さらに、システム関連の問い合わせ対応や端末管理など、実装後に発生する間接業務をBPOとして受託し、自治体職員の負担を軽減する。専門人材を複数自治体で共有する「シェアードBPO」形式を採用することで、限られた予算でも持続的なDX推進を可能にし、業務効率化とコスト削減の両立を図る。

出典:日本経済新聞「『ふるさとチョイス』のチェンジHD、自治体向けDX支援 専門人材共有でコスト減」2026年1月5日付朝刊

ポイントをひとことで

DXがうまく進まない多くの現場では、ITの問題ではなく業務そのものが整理されないままシステム化が進んでいます。このコラムは、ツール導入を起点にする危うさと、業務整理を起点に設計へ進む重要性を丁寧に示しています。業務の構造や判断ポイントを整理せずに開発すると、システムは業務を改善するどころか複雑化させます。DXとはシステム刷新ではなく、業務の前提を問い直す取り組みであることを、実務視点で再認識させてくれる内容です。

DXIT導入という誤解が失敗を招く

DXという言葉が浸透するにつれ、「DX=ITツールの導入」と捉えられる場面が増えました。しかし、本来のDXは業務や組織のあり方そのものを見直し、価値提供の方法を変革する取り組みです。ITはあくまで手段であり、目的ではありません。

にもかかわらず、現場では「とりあえずツールを入れればDXが進む」という期待が先行しがちです。その結果、既存業務の流れを十分に整理しないままシステムを導入し、現場がツールに業務を合わせる形になってしまいます。これでは、かえって手作業が増えたり、属人化が進んだりするなど、本末転倒な状態に陥ることもあります。

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DXを推進するためのシステム開発についてプロが解説

業務整理が不十分なままでは設計が歪む

業務整理とは、単なる業務一覧の作成ではありません。誰が、いつ、どの情報を使い、どのような判断をしているのかを可視化し、重複やムダ、属人性を洗い出すプロセスです。この工程を省略したままシステム設計に入ると、現状の非効率な業務をそのままデジタル化するだけになってしまいます。

例えば、同じデータを複数の部署で別々に管理している場合、その前提を整理しないままシステム化すると、データ連携や権限設計が複雑化します。結果として、開発コストが膨らむだけでなく、運用フェーズでのトラブルも増えやすくなります。DXを成功させるためには、設計の前に業務を構造的に整理することが欠かせません。

フルスクラッチ開発が業務整理から始まる理由

フルスクラッチ開発の最大の特徴は、既存の機能や仕様に業務を合わせるのではなく、自社の業務に合わせてシステムを設計できる点にあります。そのため、開発の初期段階で業務整理を徹底的に行い、「どの業務を残し、どの業務を変えるのか」を明確にします。

このプロセスでは、現場担当者へのヒアリングや業務フローの分解を通じて、本当にシステム化すべきポイントを見極めます。結果として、不要な機能を作らずに済み、将来的な拡張や変更にも耐えやすい設計が可能になります。フルスクラッチ開発は高コストというイメージを持たれがちですが、業務整理を前提にすることで、長期的には合理的な選択となるケースも少なくありません。

ツール導入に限界を感じる担当者が直面する壁

すでに複数のツールを導入している企業ほど、DXの限界を感じやすい傾向があります。部門ごとに最適化されたツールが乱立し、データが分断されている状態では、全社的な業務改善や意思決定のスピード向上は望めません。

このような状況では、「さらに新しいツールを追加する」ことが解決策になることは稀です。むしろ、業務全体を俯瞰し、どの情報をどこで一元管理すべきか、どの業務を統合すべきかといった整理が求められます。フルスクラッチ開発は、このような全体最適の視点を持った業務整理と相性が良く、ツール導入では解決できなかった課題にアプローチできます。

業務整理設計開発という正攻法の重要性

DXを成功に導くための王道は、「業務整理 → 設計 → 開発」という順序を守ることです。業務整理によって課題と目的を明確にし、その内容をもとにシステム設計を行い、最後に開発へと進みます。この順序を守ることで、システムは業務を支える存在となり、現場に定着しやすくなります。

逆に、この順序が崩れると、どれほど優れた技術を用いても、DXは形だけのものになりがちです。ツール導入に限界を感じているほど、一度立ち止まり、業務整理から見直すことが重要です。

まとめ

DXは最新のツールを導入することではなく、業務のあり方を見直し、最適な形に再設計する取り組みです。業務整理を後回しにしたまま進めると、システムは現場の負担となり、期待した成果を得ることは難しくなります。フルスクラッチ開発が業務整理から着手するのは、DXを一過性の施策ではなく、持続的な変革として定着させるためです。DXに行き詰まりを感じたときこそ、ツールではなく業務そのものに目を向けることが、次の一歩につながります。

DXを本気で成功させるためには、ツール選定や機能比較の前に、自社の業務そのものと向き合うことが欠かせません。フレシット株式会社は、フルスクラッチ(オーダーメイド)のシステム開発会社として、開発ありきではなく、業務整理・業務構造の理解からプロジェクトを進めることを重視しています。業務の背景や現場の実態を丁寧に整理し、その上で「本当に必要な仕組みは何か」を一緒に考えることで、システムが業務に無理なく定着し、将来の変化にも耐えられる設計を実現します。既存ツールに限界を感じている方や、DXをやり直したいと考えている方にとって、業務整理から伴走できるフルスクラッチ開発は有効な選択肢となるはずです。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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