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COLUMN コラム詳細

システム開発におけるタグ機能設計の考え方|運用で変化を吸収する仕組み

マスタを増やさず、判断軸を増やせる柔軟な情報設計とは

2026-01-10

システムを新しく構築する際、多くの事業会社のご担当者さまが悩まれるのが「将来の変化に耐えられる設計になっているか」という点です。

業務は止まることなく変化し、管理したい情報の切り口や判断軸も年々増えていきます。そうした変化に対し、毎回マスタを追加し、画面や項目を作り直す設計では、運用負荷もコストも膨らみがちです。

本コラムでは、デザインとシステム設計の両面から見た「タグ機能」という考え方に焦点を当て、なぜフルスクラッチ開発において重要な要素となるのかを詳しく解説します。

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多様な切り口で情報を整理できるタグ機能とは

タグ機能とは、データやコンテンツに対して自由な属性(タグ)を付与し、情報を柔軟に整理・検索できる仕組みです。あらかじめ固定された分類に縛られず、「用途」「状態」「優先度」「担当者」「テーマ」など、目的に応じた複数の軸・切り口で横断的に管理できます。1つのデータに複数タグを付けられるため、後から条件を組み替えて抽出・分析することも容易です。業務や運用の変化にも追従しやすく、情報活用の幅を大きく広げられる点が特長です。

ポイントをひとことで

タグ機能を単なる補助的な分類手段として扱うか、それとも将来の業務変化を受け止めるための設計思想として位置づけるかによって、システムの寿命は大きく左右されます。属性ごとにマスタや画面を増やすのではなく、1つの仕組みで多様な切り口を表現できれば、業務の変化や判断軸の増加にも柔軟に対応できます。業務は必ず変わり続けるものだからこそ、その変化を改修ではなく運用で吸収できる設計が重要です。タグ機能を軸に据えた設計は、目先の要件対応ではなく、長期的な業務最適化を見据えた合理的な判断と言えるでしょう。

タグ機能とは何かを改めて整理する

タグ機能とは、データやコンテンツに対して自由な属性情報を付与し、後から多様な切り口で分類・検索・分析できる仕組みです。
最大の特長は、「あらかじめ決められた分類に縛られない」という点にあります。
一般的なシステムでは、「ステータス」「種別」「カテゴリ」など、用途ごとにマスタ画面を用意し、個別に管理する設計が多く見られます。しかしこの方法では、想定外の切り口が増えた際に、新しいマスタ追加や画面改修が必要になります。

一方、タグ機能では、単一の仕組みを用意しておくだけで、「用途」「優先度」「状態」「社内ルール」「分析用フラグ」など、さまざまな軸を同一の仕組みで表現できます。
新しい切り口が生まれても、機能追加や画面改修を行わずに対応できる点が大きな利点です。

なぜタグ機能がデザインの話になるのか

タグ機能は単なるデータ管理の仕組みではありません。
実際には、画面構成や操作体験と密接に関わる「デザイン要素」の一つです。

たとえば、一覧画面での絞り込み、検索条件の指定、色やラベルによる視認性の向上など、ユーザーが直感的に情報を把握できるかどうかは、タグの見せ方次第で大きく変わります。
タグが整理されていないと、画面は情報過多になり、逆に管理が煩雑になります。

重要なのは、「タグをどう作るか」ではなく、「タグをどう使わせるか」という視点です。
業務フローや判断の流れを理解した上で、タグが自然に使われるUIを設計することが、システム全体の使いやすさを左右します。

マスタ管理中心の設計が抱えやすい課題

マスタ画面を属性ごとに増やしていく設計は、短期的には分かりやすく見える反面、長期運用では課題が表面化しやすくなります。

まず、管理対象が増えるほど、マスタ同士の関係が複雑になります。
どのマスタがどこで使われているのか把握しづらくなり、変更時の影響範囲が見えにくくなります。

また、業務部門から「この切り口でも管理したい」という要望が出るたびに、
・マスタ追加
・入力画面修正
・検索条件修正

といった改修が必要になり、スピード感を損ないます。

タグ機能を前提とした設計では、こうした変更の多くを「運用で吸収できる」状態を作ることが可能です。

フルスクラッチ開発だからこそ活きるタグ設計

タグ機能は、既製ツールにも搭載されていることがありますが、本来の力を発揮するのはフルスクラッチ開発の場面です。
なぜなら、業務や組織ごとに「どの軸で判断しているか」「どの情報を横断的に見たいか」が異なるためです。

フルスクラッチ開発では、業務整理の段階から関わることで、
・将来増えそうな判断軸
・部門ごとの使い分け
・分析やレポートへの活用

まで見据えたタグ設計が可能になります。

単に「自由にタグを付けられる」だけでなく、「業務にとって意味のあるタグ運用」を最初から設計できる点が大きな違いです。

タグ機能がもたらす将来拡張性と経営判断への価値

タグ機能の価値は、日常業務の効率化だけにとどまりません。
蓄積されたタグ情報は、そのまま経営判断の材料になります。

たとえば、
・どの条件の案件が滞留しやすいか
・特定の属性を持つデータがどれくらい存在するか
・施策ごとの成果をどう切り分けるか

といった分析を、後から柔軟に行えるようになります。

あらかじめ想定していなかった切り口でも、過去データをそのまま活用できる点は、将来的なデータ活用において非常に大きな強みです。

タグ機能は「作って終わり」ではない

タグ機能は便利な反面、設計を誤ると形骸化しやすい機能でもあります。

自由度が高いからこそ、
・使われないタグが増える
・意味が曖昧になる
・人によって付け方がバラバラになる

といった問題が起こりがちです。

そのため、システム開発会社には、機能実装だけでなく、
「どう運用すれば価値が出るか」
「どこまで自由にし、どこをルール化するか」
まで踏み込んだ設計力が求められます。

まとめ

タグ機能は、単なる便利機能ではなく、システム全体の柔軟性と寿命を左右する重要な設計要素です。
属性ごとのマスタを増やさず、1つの仕組みで新しい切り口を追加できる設計は、変化の多い業務環境において大きな価値を持ちます。
システムを「完成させること」ではなく、「使われ続け、育っていくこと」を前提に考えるのであれば、タグ機能をどう設計するかは避けて通れないテーマと言えるでしょう。

フレシット株式会社では、タグ機能のように「将来の変化を前提にした設計」を、業務整理の段階から重視しています。単に要望された機能を形にするのではなく、業務の中でどのような判断軸が生まれ、どのように増えていくのかまで見据えた情報設計を行うことで、長く使われ続けるシステムを構築してきました。

既製の仕組みに業務を合わせるのではなく、業務に最適な形で設計できるのがフルスクラッチ開発の価値です。変化に強く、運用しながら育てられるシステムを検討されているのであれば、設計思想から伴走できるフレシット株式会社のフルスクラッチ開発という選択肢を、ぜひ一度検討してみてください。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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