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COLUMN コラム詳細

【ミネベアミツミが示したROIC重視経営の転換】「売った金額」ではなく「稼いだ金額」を可視化する営業システムのつくり方

営業成果を利益で捉えるために見直すべきシステム設計の考え方

2026-01-27

売上は伸びているのに、利益が思うように残らない。営業活動が活発でも、経営としての手応えが薄い。こうした違和感を抱える事業会社さまは少なくありません。その背景には、営業活動の評価や管理が「売上高」を中心に設計されていることがあります。

本コラムでは、営業成果を「売った金額」ではなく「稼いだ金額」で捉えるために、営業システムをどう設計すべきかを整理します。収益性を高めるために必要な視点を、実務に即して解説します。

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【記事要約】ミネベアミツミ、営業システム刷新でROIC重視経営を現場に浸透

ミネベアミツミは、2029年3月期にROIC10%超を目標に掲げ、資本効率と収益性を重視した経営への転換を進めている。その一環として、営業システムを更新し、営業担当者が自身の利益額や利益率を把握できる仕組みを導入した。売上高中心だった評価制度を営業利益と連動させることで、現場レベルでも「どれだけ稼いだか」を意識した行動を促す。ERPを活用した在庫抑制やデータに基づく管理と組み合わせ、営業活動を含めた全社的な資本効率改善を図っている。

出典:日本経済新聞「ミネベア、ROIC10%超へ 29年3月期 付加価値向上や在庫抑制」2026年1月24日付朝刊

ポイントをひとことで

営業システムへの投資判断で重要なのは、管理したい数字そのものではなく、現場にどのような意思決定を促したいかを先に定めることです。売上高を中心に据えた設計は、短期的な達成感を生みやすい一方で、値引きや非効率な案件を温存しやすくなります。利益を基準に据える設計は、判断の難易度を上げる代わりに、事業としての健全性を現場に委ねる選択でもあります。システムは情報を集める道具ではなく、判断基準を日常業務に埋め込む装置です。何を見せ、何を見せないかという設計の差が、数年後の収益力の差として表れます。

売上管理だけでは、利益は見えてこない

多くの企業では、営業システムが売上高や受注件数を把握する目的で使われています。月次や四半期での売上進捗を管理するには十分ですが、そこで止まってしまうと、利益の実態は見えにくいままです。

例えば、同じ売上規模でも、原価率や値引き条件、追加対応の有無によって、残る利益は大きく異なります。それにもかかわらず、営業担当者の評価が売上高中心で行われていると、利益を圧迫する案件でも「成果」として扱われてしまいます。この状態が続くと、現場と経営の間に認識のズレが生じ、収益改善につながりません。

「稼いだ金額」を基準にすると、営業の行動が変わる

営業担当者が、自分の案件でどれだけ利益を生んだのかを把握できるようになると、行動の基準が変わります。値引きの判断、提案内容の組み立て方、受注後の対応姿勢などが、自然と利益を意識したものになります。

重要なのは、利益額や利益率が後から集計されるのではなく、営業活動の延長線上で確認できることです。自分の判断が数字としてどう跳ね返るのかが見えることで、営業は「売る人」から「稼ぐ人」へと役割を変えていきます。これは制度や掛け声だけでは実現しません。日常的に使う営業システムの設計が大きく影響します。

営業システムに求められる可視化のポイント

「稼いだ金額」を把握するためには、営業システム上でいくつかの情報が結び付いている必要があります。代表的なものは以下です。

  • 売上だけでなく、原価や仕入条件が案件単位で管理されていること
  • 値引きや追加対応が利益にどう影響したかが追えること
  • 案件ごとの利益額や利益率を、担当者自身が確認できること

これらは単純な集計機能では対応できません。商材特性や業務フローに合わせて、計算方法や表示内容を細かく設計する必要があります。既存の汎用ツールでは、こうした個別事情を反映しきれないケースが多く見られます。

高付加価値商材ほど、営業管理は複雑になる

高付加価値な商材やサービスほど、価格や原価の決まり方は一様ではありません。案件ごとに仕様が異なり、開発や調整にかかる工数も変わります。その結果、売上高だけを見ても、事業としての良し悪しは判断できません。

このようなビジネスでは、営業システムが単なる受注管理の道具では不十分です。利益の源泉がどこにあるのかを把握できる設計が求められます。営業担当者がその情報を理解したうえで提案できるかどうかが、収益性を左右します。

評価制度と営業システムは切り離せない

営業利益を重視する評価制度を導入しても、営業システムがそれに対応していなければ形骸化します。評価項目と、日々入力・確認する情報が一致していないと、現場は混乱します。

営業システムは、評価制度を現場に浸透させるための基盤です。評価で求められる指標が、システム上で自然に確認できる状態をつくることで、制度と実務が噛み合います。この連動が取れていないと、収益重視の方針は定着しません。

フルスクラッチで考える意味

利益の考え方や管理単位は、企業ごとに異なります。どこまでを原価とみなすのか、間接費をどう扱うのか、評価に使う利益をどう定義するのか。これらは経営判断と密接に関わるため、画一的な形では整理できません。

フルスクラッチで営業システムを設計する場合、自社の事業や営業プロセスに合わせて、必要な情報と見せ方を定義できます。単に機能を追加するのではなく、営業活動の流れに沿って「稼いだ金額」が自然に把握できるように設計できる点が特徴です。

まとめ

営業成果を売上高だけで測る時代は終わりつつあります。これから求められるのは、営業活動がどれだけ利益に貢献したのかを、現場と経営の双方が理解できる状態です。そのためには、「稼いだ金額」を可視化できる営業システムが欠かせません。営業システムの設計を見直すことは、収益性改善に向けた第一歩となります。

営業成果を「売れたかどうか」ではなく「どれだけ利益を生んだか」で捉え直そうとすると、既存の営業管理ツールや画一的な仕組みでは限界を感じる場面が多くなります。自社の商材特性、原価の考え方、評価の軸、現場の業務フローまで踏み込んで設計しなければ、本当に意味のある可視化は実現できません。フレシット株式会社は、業務の整理から入り、数字の定義や見せ方まで含めて一社一社に合わせたフルスクラッチ開発を行っています。営業の現場で日々使われ、判断や行動が自然に変わっていくシステムをつくることを重視している点が強みです。既存ツールの延長では解決できない課題を感じている場合こそ、オーダーメイドでの営業システム開発という選択肢が、収益性改善への現実的な一歩になります。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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