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COLUMN コラム詳細

【デジタルアドレス、住所を英数字で扱う時代へ】人が読める情報に頼るシステムは、なぜ限界を迎えるのか

将来の業務変化を見据えたデータ設計の考え方

2026-01-28

住所や氏名、商品名など、人が見て理解できる情報を前提に業務システムを作ることは、これまで当たり前とされてきました。しかし、業務のデジタル化が進み、外部サービスや他社システムとつながる場面が増えるにつれ、この前提が少しずつ限界を迎えています。

なぜ「人が読める情報」を軸にしたシステムは、拡張や変更に弱いのでしょうか。本コラムでは、日々の業務で見落とされがちなデータの扱い方に焦点を当て、その背景と課題を整理します。

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【記事要約】LINEヤフー、システム基盤統合で全社データ活用とサービス連携を加速

LINEヤフーは、LINEとヤフーで分断されていたシステム基盤を段階的に統合し、全社横断でデータと技術資産を活用できる体制を構築する。共通クラウド基盤の整備により、サーバー運用やデータ管理を集約し、コスト削減と運用効率の向上を両立させる狙いだ。基盤統合を前提に、データ定義の統一や共通プラットフォーム化を進めることで、サービス間の連携やAI活用を容易にし、将来的な機能拡張や新サービス創出に耐えうる柔軟なIT基盤を確立する。

出典:日本経済新聞「LINEヤフー基盤統合 サービス間でデータ連携 コスト削減、数百億円」2026年1月24日付朝刊

ポイントをひとことで

業務システムの成否は、どの情報を人の理解に委ね、どこからを機械的に扱うかという線引きで大きく左右されます。見た目や分かりやすさを優先して設計された仕組みは、導入当初は扱いやすくても、業務の拡張や外部連携が進むほど負荷を増やします。将来の変更を前提にした投資では、機能追加よりも、識別や管理の考え方を初期段階で整理できているかが重要です。そこを曖昧にしたまま進めると、後からの修正はコストとリスクを同時に膨らませる結果になります。

人が読める情報が前提になってきた理由

多くの業務システムでは、住所や顧客名、拠点名といった情報が、そのまま管理の軸として使われてきました。帳票や画面で確認しやすく、現場でも直感的に理解できるため、導入初期のハードルが低いからです。
特に紙の業務をそのままデジタルに置き換える場面では、「見た目が同じであること」が重視されがちです。その結果、文字列としての住所や名称が、そのままデータ管理の中心になってきました。

表記揺れが引き起こす小さな混乱

一見すると問題がなさそうに見えるこの方法ですが、運用が進むにつれて小さなズレが積み重なります。
例えば、同じ住所であっても「1-2-3」と「1丁目2番3号」、「ビル名あり」「ビル名なし」といった違いが生じます。人の目で見れば同じ場所だと判断できても、システム上では別の情報として扱われてしまいます。
このズレは、検索漏れや集計ミス、二重登録といった形で現れ、やがて業務全体の信頼性を下げていきます。

業務が広がるほど管理が難しくなる

事業が成長すると、拠点が増えたり、取引先が増えたり、取り扱うサービスが多様化します。そのたびに、住所や名称の管理ルールを細かく決めて運用で吸収しようとするケースも少なくありません。
しかし、人の判断に依存したルールは、担当者が変わるたびに揺らぎます。結果として、「この表記が正なのか」「どれを使えばよいのか」といった確認作業が増え、業務効率を下げてしまいます。

外部サービス連携で露呈する課題

近年は、EC、物流、決済、顧客管理など、外部サービスとの連携が前提になるケースが増えています。
このとき、文字情報だけを頼りにしたシステムでは問題が表面化しやすくなります。外部側のデータ形式と完全に一致することは少なく、変換や名寄せの処理が必要になるからです。
連携のたびに調整が必要となり、システム改修のコストが膨らむ要因にもなります。

【関連記事】
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人の理解とシステムの処理は別物

人が読める情報は、あくまで表示や確認のためのものです。一方で、システムが安定して処理するためには、揺れのない識別方法が求められます。
この違いを意識せずに設計を進めると、業務変更や機能追加のたびに想定外の影響が出やすくなります。最初は便利だった仕組みが、次第に足かせになってしまうのです。

初期設計が将来の負担を決める

人が読める情報をそのまま管理の軸にするか、別の識別方法を用意するかは、初期の設計判断に大きく左右されます。
後から修正しようとすると、既存データの整理や業務ルールの見直しが必要になり、想像以上の工数がかかります。結果として、「分かってはいるが手を付けられない」という状態に陥ることも珍しくありません。

システム開発会社との認識合わせの重要性

このような課題を避けるためには、要件定義の段階で「何を管理の基準にするのか」を明確にしておくことが重要です。
システム開発会社と認識を揃えずに進めてしまうと、見た目や操作性ばかりが優先され、本質的なデータの扱い方が後回しになる恐れがあります。
業務担当者と技術者の視点をつなぐことが、長く使えるシステムづくりには欠かせません。

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まとめ

人が読める情報は、業務を理解するうえで欠かせない要素です。しかし、それをそのまま管理の中心に据えると、業務の拡大や連携が進むほど限界が見えてきます。
大切なのは、「人が見るための情報」と「システムが扱うための情報」を切り分けて考えることです。初期の段階でこの視点を持つことで、将来の変更や拡張に柔軟に対応できるシステムに近づいていきます。

業務システムを長く使い続けるためには、目に見える機能や画面の使いやすさだけでなく、データをどう扱い、将来の変化にどう向き合うかという設計判断が重要になります。こうした判断は、既存の製品や決まった型には当てはめにくく、事業内容や業務の進め方を深く理解したうえで考える必要があります。

フレシット株式会社は、フルスクラッチ(オーダーメイド)のシステム開発を通じて、表面的な要望をそのまま形にするのではなく、「なぜその業務が存在するのか」「今後どのように変わり得るのか」といった背景から整理し、無理なく使い続けられるシステムづくりを重視しています。業務の成長や外部サービスとの連携が進んでも、後から手直しがしやすいことを前提に考える点が特長です。

既存システムに違和感を抱えている方や、これから自社に本当に合った業務システムを検討したいと考えている方にとって、フルスクラッチという選択肢は一度立ち止まって検討する価値があります。自社の業務や将来像に真剣に向き合ったシステムを求めるのであれば、当社フレシット株式会社での開発は有力な選択肢のひとつになるはずです。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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