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COLUMN コラム詳細

システム開発で失敗しないために重要な「要望をそのまま採用しない」考え方|フルスクラッチ開発で本質的な課題を解決する方法

望の背景を見極め、事業成果に直結する設計へ

2026-02-21

「現場から出てきた要望は、できる限りそのままシステムに反映したい」
そうお考えのご担当者さまは多いのではないでしょうか。

しかし、システム開発においては“要望通りに作ること”が必ずしも成功につながるわけではありません。むしろ、要望をそのまま採用した結果、使いにくいシステムや、将来の改修が難しい仕組みになってしまうケースも少なくありません。

本コラムでは、「要望をそのまま採用しない」という一見逆説的な考え方が、なぜシステム開発の成功に直結するのかを解説します。フルスクラッチ開発を検討している事業会社のご担当者さまにとって、発注前に押さえておきたい重要な視点です。

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要望をそのまま作らないという設計判断

ユーザーの「こうしてほしい」は、現場で感じている不便さの表現であって、最適な解決策そのものとは限りません。その要望をそのまま実装すると、部分最適な機能が積み重なり、運用負荷や将来の改修コストを増やしてしまうことがあります。重要なのは、なぜその要望が生まれたのかという背景を掘り下げ、真に解決すべき業務課題や目的を再定義することです。そのうえで、全体の業務フローや拡張性を踏まえた設計に落とし込むことが、システム開発会社の本来の役割です。

ポイントをひとことで

システム投資の成否は、機能の多さではなく、どこまで目的を言語化できているかで決まります。現場の要望をそのまま実装するのは一見安全に見えますが、それは過去のやり方を固定化する行為でもあります。本当に必要なのは、要望の背後にある業務上の摩擦や意思決定の曖昧さを整理し、将来の運用まで見据えて判断することです。設計段階で問いを深められるかどうかが、長く使われる仕組みを左右します。

要望は「解決策」であって「目的」ではない

現場から上がってくる要望の多くは、実は“解決策の提案”です。

「この画面にこのボタンを追加してほしい」
「CSVで出力できるようにしてほしい」
「承認フローをもう1段階増やしたい」

これらはすべて、現場で何らかの不便やリスクを感じた結果として出てきた具体案です。しかし、それが最適な方法とは限りません。

例えば、「CSVで出力できるようにしてほしい」という要望の背景には、

・分析用のデータを別途加工している
・会議資料を毎回手作業で作成している
・他システムへ連携する必要がある

といった事情が潜んでいる可能性があります。

この場合、単にCSV出力機能を追加するのではなく、ダッシュボードでリアルタイムに可視化する方が本質的な解決になることもあります。あるいは、他システムとの自動連携を設計することで、そもそも手作業自体をなくせるかもしれません。

要望はあくまで「その時点での現場の仮説」です。本当に向き合うべきなのは、その奥にある目的です。

要望を積み上げると、なぜ使いにくくなるのか

「言われた通りに全部入れれば満足度は上がるはず」と考えてしまいがちですが、実際には逆の結果になることがあります。要望を無批判に積み上げると、以下のような問題が発生します。

画面や操作が複雑化する

機能追加を重ねると、画面上の項目やボタンが増え続けます。その結果、初心者には分かりづらく、熟練者にとっても操作手順が煩雑になります。

本来は業務を効率化するはずのシステムが、操作説明に時間を要する存在になってしまいます。

運用ルールが属人化する

例外対応の要望をそのまま実装し続けると、特定のケースだけ特別な処理が走るような状態になります。

「このパターンのときだけ、あのボタンを押してください」
「この顧客だけは、別のフローを通してください」

こうした仕様が増えるほど、システムはブラックボックス化し、担当者が変わった途端に運用が回らなくなります。

将来の改修コストが増大する

場当たり的な機能追加は、後から全体を見直す際に大きな負担になります。少しの仕様変更が他の機能に影響し、想定外の修正が必要になることもあります。

結果として、改善のための改修が「怖くてできない」状態に陥ります。

システム開発会社に求められる役割とは

ここで重要になるのが、システム開発会社の姿勢です。

単に「言われたものを作る会社」ではなく、

・要望の背景をヒアリングする
・業務フロー全体を整理する
・目的と優先順位を明確にする
・中長期の拡張を見据えて設計する

こうしたプロセスを担うことが、本来の役割です。

特にフルスクラッチ開発の場合、パッケージの制約に縛られない分、設計の自由度が高いという特徴があります。その自由度を「何でも作れる」と捉えるのか、「本質的な課題解決に集中できる」と捉えるのかで、成果は大きく変わります。

要望をそのまま採用しないという判断は、決して否定ではありません。むしろ、「より良い形に翻訳する」ためのプロセスです。

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本当に解くべき課題を再定義する

優れたシステム開発では、次のような問いが繰り返されます。

・その要望は、どの業務上の課題から生まれたのか
・それは頻繁に発生するのか、それとも例外か
・その対応はシステムで解決すべきか、運用で解決すべきか
・将来の事業拡大に耐えられるか

この問いを通じて、要望は「仕様」から「課題」へと変換されます。

例えば、承認フローを増やしたいという要望があった場合、本当に必要なのは段階の追加ではなく、「誰がどの基準で承認すべきかの明確化」かもしれません。

そうであれば、フローを増やすのではなく、条件分岐や権限設計を見直す方が合理的です。

システムは、事業の意思決定や業務プロセスを反映する存在です。だからこそ、目の前の機能ではなく、事業の方向性と整合しているかが重要になります。

フルスクラッチ開発だからこそできること

フルスクラッチ開発は、ゼロから設計するため、業務そのものの整理から始まります。

パッケージ導入では「できること」に業務を合わせる場面もありますが、フルスクラッチ開発では「どうあるべきか」から考えられます。

そのため、
・要望の背景を言語化する
・不要な工程を削る
・本当に必要なデータだけを扱う
・将来の拡張に備えた設計を行う

といった取り組みが可能です。

結果として、「機能が多いシステム」ではなく、「迷わず使えるシステム」が実現します。
これは単なる開発スキルの問題ではなく、事業理解と設計力の問題です。

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発注前に確認すべき視点

システム開発会社を選ぶ際には、次の点を確認することをおすすめします。

・要望に対してすぐ見積りを出すのか
・背景や目的を深掘りする質問があるか
・業務整理のプロセスを重視しているか
・中長期の運用まで見据えているか

もし最初の打ち合わせで「その機能はなぜ必要ですか」と聞かれたら、それは前向きなサインです。単に受注するのではなく、成功確率を高めようとしている姿勢の表れだからです。

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まとめ

システム開発において、「要望をそのまま採用しない」という姿勢は、否定ではなく責任です。

要望の奥にある目的を理解し、本当に解決すべき課題を再定義すること。それが、使われ続けるシステムを生み出す第一歩です。

機能を増やすことが成功ではありません。事業の成長に貢献する仕組みをつくることこそが、システム投資の本質です。

発注前にこの視点を持つことで、プロジェクトの方向性は大きく変わります。

もし「言われた通りに作る」のではなく、「本当に成果につながる仕組みをつくりたい」とお考えでしたら、設計段階から伴走できるパートナーが必要です。

当社フレシット株式会社は、単なる実装会社ではありません。業務の整理、目的の再定義、優先順位の明確化から入り、事業全体を俯瞰したうえで最適な形へと落とし込みます。要望を鵜呑みにするのではなく、その背景にある課題や経営意図まで踏み込み、長期的に使い続けられる仕組みを設計することを重視しています。

フルスクラッチ(オーダーメイド)開発だからこそ、パッケージの制約に縛られず、御社の業務や成長フェーズに合わせた柔軟な設計が可能です。目先の機能追加ではなく、事業の未来に耐えうるシステムをつくりたい。そうお考えのご担当者さまにとって、私たちは最適な選択肢でありたいと考えています。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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