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COLUMN コラム詳細

ノーコード・ローコード失敗の原因とは?事例から学ぶ導入前のチェックポイントを解説

2026-03-08

近年、DX推進の流れもあり、「ノーコード/ローコード」が注目を集めています。

エンジニア以外でも簡単にシステム開発できることが魅力である一方、使いどころを誤ると、開発や運用の失敗につながるケースも少なくありません。そこで今回は、ノーコード/ローコードのメリット・デメリットに加え、よくある失敗事例や押さえておきたいポイント、導入前に確認すべきチェックリストをまとめました。

ぜひ本コラムを参考に、ノーコード/ローコードにおける失敗回避にお役立てください。

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目次

ノーコード・ローコードとは?

「ノーコード/ローコード」とは、システム開発に用いられる手法のひとつです。

これまでのシステム開発では、既存の仕組みを利用して開発する「スクラッチ開発」、または、完全にゼロから開発する「フルスクラッチ開発」が主流でした。いずれも専門的な知識や経験が求められるため、エンジニアの存在が前提となるケースが一般的です。

その一方で、エンジニア以外でも簡単にシステム開発できる選択肢として登場したのが、ノーコード/ローコードです。専門的な知識や経験がなくても開発できることから、多くの企業で活用が広がっています。

ノーコード・ローコードの違い

両者の違いは「プログラミング」の有無です。

ノーコードは、「プログラミングを使用しない開発方法」です。各サービスが提供するツールを利用し、画面上でのドラッグ&ドロップを中心に構築を進めます。エンジニアでなくとも開発に取り組みやすい点が特徴です。

一方、ローコードは、「プログラミングも使用できる開発方法」です。こちらも基本的にはツールを利用しますが、必要に応じてコードを使用できる点が大きな違いです。一定のプログラミングに対する知識は求められますが、その分、細かな調整がしやすくなります。

すでに開発経験のある方や、より自由度を重視したいケースで選ばれることが多いです。

ノーコード/ローコードのメリット

この章では、それぞれに共通するメリットを解説していきます。早速、どんなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

開発コストの削減

ノーコード/ローコードの開発コストは、各サービスが提供する料金プランに準じます。

そのため、月額料金は発生しますが、一般的なシステム開発と比べると初期投資を抑えやすい点が特徴です。また、小規模から始められるため、スモールスタートを考えている企業にとって現実的な選択肢といえるでしょう。

開発フローの高速化

従来のシステム開発では、設計から実装までに多くの時間を要します。

一方、プログラミングをほとんど使わない開発方法では、開発フローを大幅に短縮できるのが強みです。開発フローを効率化した分、ほかの工程に時間を充てられる点もメリットといえるでしょう。

アジャイル開発に特化

従来の開発方法に比べて、開発スピードが速いため、改善サイクルをつくりやすいです。

そのため、一連のプロセスを何度も繰り返して最適化する「アジャイル開発」と相性がよく、短期間でシステムやアプリ、Webサイトを形にしたい企業に向いています。

【関連記事】
アジャイル開発のメリットとデメリットとは?開発会社へ依頼する際のポイントについても解説

ノーコード/ローコードのデメリット

続いて、それぞれに共通するデメリットを解説していきます。

カスタマイズ上の制約

どちらの開発方法も、カスタマイズには一定の制約があります。

例えば、ノーコードはコードを書かずに開発できる反面、実現できる機能はツール側が用意した範囲に限定されます。また、ローコードは自由度の高さが魅力ですが、一般的な開発方法に比べるとカスタマイズ性は乏しいです。

ノウハウの蓄積が困難

スクラッチ開発やフルスクラッチ開発では、コードや設計思想が社内に残るため、ノウハウとして蓄積・引き継ぎしやすくなります。

一方、ノーコード/ローコードの場合、開発基盤はあくまでツール提供会社のサービスに依存します。ツールの使い方に関する知見以外、企業独自の資産として残りにくい点は、大きなデメリットといえるでしょう。

ベンダーロックインの可能性

ツールの方針や状況によっては、「ベンダーロックイン」が発生する可能性があります。

ベンダーロックインとは、特定のベンダー(提供会社)に依存し、自社の判断だけでは環境を変えられなくなる状態を指します。例えば、機能・仕様の変更や料金プランの改定が行われた場合でも、容易に別のツールへ移行できないケースがあるため、導入時には注意が必要です。

ノーコード/ローコード開発の主な失敗事例と対策

この章では、ノーコード/ローコード開発で起こりやすい失敗事例と、その対策について紹介します。なお、各事例は実際によく見られる失敗パターンをもとにした架空のケースです。

【関連記事】
システム開発はなぜ失敗する?5つの失敗事例からその原因について解説します

複雑な仕様に対応できなかった事例

A社は、エンジニア不足の解消を目的に、プログラミング不要の開発方法を導入しました。

開発はエンジニアではない社員が担当し、複雑な業務フローを含むシステム開発に着手します。しかし、開発を進めるうちに、一部仕様がツールの標準機能では実現できないことが判明します。代替手段も見つからず、最終的にプロジェクトの見直しを余儀なくされました。

<対策>
ツールを導入する前に、「できること」だけではなく、「できないこと」も把握しておきましょう。特に、複雑な業務フローや独自の要件が想定される場合は、複数のツールを比較し、将来的な運用面・拡張性まで含めて検討することが大切です。

パフォーマンスの低下が発生した事例

B社は、大規模サイトの構築に、最小限のコードで開発できる手法を採用しました。

プログラミング不要のアプローチに比べて自由度が高いとされており、コスト削減と開発スピードの両立が可能だと判断したためです。

開発自体は問題なく終えたものの、アクセスが集中するたびに処理が重くなり、パフォーマンスの低下が頻発するようになります。結果として安定した運用が難しくなり、最終的には、ゼロからの再開発を選択することになりました。

<対策>
ローコード開発は比較的柔軟性はありますが、すべての要件・負荷に対応できるわけではありません。特に大規模サイトの場合、構築自体は可能でも、運用フェーズで問題が発生するケースがあります。将来的なアクセスの増加や処理の負荷も見据えたうえで、手法を選ぶことが大切です。

長期的な利用でコストが増加した事例

C社は、プログラミングなしで開発できるツールを導入し、社内業務アプリの構築を行いました。

導入当初は想定通りのコストで運用できており、特に大きな問題はありませんでした。しかし、社内ユーザー数の増加に伴い、月額料金が徐々に上がっていきます。さらに、サービスの料金改定も重なり、長期的な負担が想像以上に膨らみました。結果として、ベンダーロックインに陥り、経営面での影響も無視できなくなります。

<対策>
ノーコード/ローコードツールは、ユーザー数や利用規模、機能追加に応じてコストが増加するケースが一般的です。長期運用を前提とする場合は、初期費用だけではなく、将来的な料金変動や、フルスクラッチ開発を含めた代替案のコストも比較検討しておくことが大切です。

ノーコード/ローコード導入で失敗する企業の共通点と原因​

ここまで見てきた事例からわかる通り、導入における失敗の多くは、手法そのものではなく、事前の理解不足が原因です。

本来、スクラッチ開発やフルスクラッチ開発が適している業種・規模・要件のシステムを無理に実現しようとすれば、それだけ問題が生じやすくなります。

また、これらの開発アプローチは、「導入時よりも運用フェーズで問題が発生しやすい」という点も特徴です。そのため、各種失敗を避けるためには、導入後の計画をきちんと立てることが何よりも大切なのです。

ノーコード/ローコード開発で失敗しないためのポイント​

この章では、開発で失敗しないために押さえるべきポイントを解説します。各ポイントを実践し、ツール導入における失敗を回避しましょう。

事前に自社の業務内容や課題を整理する

まずは、どのような業務を効率化したいのか、どんなシステム・アプリ・サイトを作りたいのかを明確にしましょう。

あわせて、その開発にどの手法が適しているのかを検討します。場合によっては、従来の開発アプローチが適しているケースもあります。最初に自社の業務内容や課題を洗い出すことが、導入失敗を防ぐための第一歩です。

既存アプリやツールで代用できないかを検討する

次に、既存のアプリやツールで代用できないかを考えましょう。

市場には、自社のニーズを満たすサービスが、すでに存在している可能性も少なくありません。場合によっては、これらのアプリやツールを導入した方が、手間やコストを抑えられることもあります。まずは、各社のアプリやツールを比較検討し、それでも対応が難しい場合のみ、ノーコード/ローコードツールを選択するのが現実的です。

目的に合った開発手法を選択する

自社の状況を整理し、既存アプリやツールで対応できないと判断した段階で、いよいよノーコード/ローコードによる開発を検討します。

ここまで検討を重ねていれば、導入後のミスマッチや失敗は起こりにくくなります。あとは、自社の目的に合った「開発方法(ノーコード or ローコード)」を選び、システム開発を進めていきましょう。

ノーコード/ローコードツール導入前のチェックリスト

ツールを導入する前に、いくつかの重要なポイントを確認しておくことが大切です。この章では、ツール選定時に最低限確認しておきたい項目を「チェックリスト形式」でまとめました。

必要な機能が過不足なくそろっているか

ツールの機能は、サービスごとに大きく異なります。

「機能が豊富=優れている」というわけではありません。重要なのは、自社が求める要件に対して、必要な機能が足りているか、または不要な機能が多すぎないかという点です。

あわせて、将来的なカスタマイズ性や機能拡張の余地があるかどうかも確認しておくと、長期運用を見据えた判断がしやすくなります。

料金プランは長期運用を前提に考えられているか

ツールを選ぶ際は、料金プランの比較も欠かせません。

初期費用や月額費用はもちろん、長期運用を前提とした総コストを意識してください。導入時には、キャンペーンなどで安く見えても、長期になるとコストが膨らむケースが少なくありません。システムやアプリは長期運用が基本となるため、数年単位でのコストを軸に検討しましょう。

自社に近い導入事例が公開されているか

数多くのツールが存在するなか、判断材料として有効なのが導入事例です。

確認すべきポイントは、業種や規模、用途が自社に近いかどうかです。自社に近い事例が多いほど、ツール導入後の再現性は高くなります。

外部サービスや既存システムと連携できるか

ツール導入時に意外にも忘れがちなのが、連携周りの機能です。

すでに社内で導入しているシステムやツールと連携できるかどうかは、業務効率や運用負荷に大きく影響します。連携機能の少なさは、今後の運用においてネックとなるため、事前に確認しておきましょう。

【関連記事】
システム連携とは?連携のメリットや具体例などを解説

ノーコード/ローコードが適した業務や企業の特徴

ノーコード/ローコードは、小規模から中規模のシステムやアプリ、Webサイトの構築に向いている開発アプローチです。

一方で、大規模なシステム開発や複雑な業務フローを伴う導入には、慎重な判断が求められます。また、堅牢なセキュリティ要件や頻繁な法令対応が必要な業種の場合、ツールの仕様によっては、要件を満たしきれない可能性もあるでしょう。

そのため、「短期間でのリリースを目的とした開発」や「試験的に導入して効果を検証したい開発」などと相性の良い手法といえます。

ノーコード/ローコードが合わないときはどうする?

ノーコード/ローコードは便利な開発アプローチですが、すべての企業やシステムに適しているわけではありません。もし検討の段階で「合わない」と感じた場合、別の選択肢として考えられるのが「フルスクラッチ開発」です。

フルスクラッチ開発とは

フルスクラッチ開発とは、既存の仕組みに頼らず、一からシステムを作り上げていく開発手法です。

要件に合わせて自由に設計できるため、「業界ならではの独自性の高いシステム」や「将来的な機能拡張・仕様変更を前提とした構築」にも柔軟に対応できます。

その一方で、完全にゼロから開発するため、時間やコストがかかりやすい点には注意が必要です。

【関連記事】
フルスクラッチのシステム開発は時代遅れではない!その理由と向いている企業の特徴について解説

フルスクラッチ開発のメリット・デメリット

フルスクラッチ開発のメリットは、あらゆる制約に縛られることなく、必要な機能や要件を柔軟に反映できる点にあります。将来的な運用や拡張を見据えた設計ができるのも、大きな強みといえるでしょう。

一方で、デメリットとして挙げられるのが「開発コスト」です。オーダーメイドで構築する関係上、初期投資の負担は大きくなりがちです。どの開発アプローチが最適かは、システムの規模や目的、社内体制によって異なります。

そのため、自社の状況を踏まえたうえで、無理のない方法を選択することが大切です。

まとめ

ノーコード/ローコードを活用した開発アプローチは便利な反面、すべての企業や業務に適しているわけではありません。

近年、流行している手法だからといって安易に導入すれば、それだけ失敗につながる可能性も高くなるでしょう。だからこそ、メリットだけではなく、デメリットも理解したうえで、慎重に検討することが大切です。

本コラムで紹介したポイントを参考に、自社の状況に合った開発手法を選び、失敗を避けつつ目的を達成してください。

さいごに

ノーコード/ローコードは「速く・安く」形にできる一方で、複雑な業務や将来の拡張、性能・セキュリティ要件に踏み込んだ瞬間に、限界が表面化しやすい手法です。大切なのは、流行に合わせることではなく、「いま必要なこと」と「数年後に困らないこと」を同時に満たす選択をすること。その判断を誤ると、結局は作り直しや運用負荷の増大につながり、当初の狙いであったコスト削減や開発スピードも失われてしまいます。

当社フレシット株式会社は、要件をそのまま形にするのではなく、業務と目的を整理し、どこまでをノーコード/ローコードで割り切り、どこからをフルスクラッチで最適化すべきかを一緒に見極めるところから伴走します。独自の業務フロー、外部サービス連携、アクセス増や運用体制まで見据えた拡張、将来の仕様変更。「ツールの都合」ではなく「事業の都合」に合わせて、オーダーメイドで設計・開発できるのがフルスクラッチの価値です。

もし今、ノーコード/ローコードの検討を進める中で「この要件は難しそう」「運用フェーズが不安」「長期コストが読めない」と感じる点があれば、早い段階で一度ご相談ください。失敗を避ける近道は、作り始めてから悩むのではなく、作る前に判断軸を固めることです。当社フレシット株式会社が、最適な開発手法の選定から、将来も使い続けられるシステムづくりまでご支援します。

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監修者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田 順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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