会員サイトの作り方とは?無料で作れるサービスや外注する際の費用についても解説!
2025-02-17

近年は限定したユーザーだけがコンテンツを閲覧、利用できる会員サイトのニーズが高まっています。
優良な会員サイトを作成することで会員登録したユーザーに対して優良なコンテンツを配信し、自社商品やサービスの販促効果を高めることができますが、作成・運用方法が分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、会員サイトの作り方や無料で作れるサービス、外注する際の費用について詳しくご紹介します。会員サイトの作成を検討されている方は、ぜひ参考になさってください。
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目次
会員サイトとは
サイトに登録したユーザーに限定して、商品やサービスに関する情報やコンテンツを提供するWebサイトを会員サイトといいます。
会員サイトは、一般的なWebサイトとは異なり、登録ユーザーのみにコンテンツを配信する仕組みのため、ユーザーとの関係性を深めることが可能です。
登録方法においては電話番号やメールアドレスを入力するケースが多いですが、最近ではユーザーが保有しているGoogleやLINEなどのアカウントを利用するケースも多く見受けられます。
会員サイトを活用することで、特定のユーザーに限定して価値を提供できるため、顧客満足度の向上が期待できます。ただし、個人情報を取り扱うためセキュリティ対策を徹底しなければいけません。
会員サイトを作るメリット
会員サイトを作るメリットとして挙げられるのは下記の4点です。
- 自社ブランディングの向上
- 顧客満足度の向上
- 新規顧客の獲得
- ユーザビリティの向上
以下で、それぞれのメリットを詳しく解説します。
自社ブランディングの向上
会員サイトでは登録したユーザーに限定し、商品やサービスに関するコンテンツを配信、提供します。
したがって、ユーザーに対して、「登録しなければ利用できない」という限定性や優位性を与えると同時に、自社ブランディングを向上できるのもメリットの1つです。
芸能人やスポーツ選手を起用したCMや広告もブランディング向上のための有効な施策ですが、著名人を起用すれば多額のコストがかかります。
一方の会員サイトは比較的低コストで構築できるため、低予算でのブランディングを手掛けたい場合におすすめです。
顧客満足度の向上
ユーザーが会員サイトに登録すれば、お問い合わせ時には「お客様」として対応されずに「○○様」のような個人名での呼び名で対応されます。
このような「特別感」をユーザーに与えることにより、企業に対して親近感を抱くと同時に顧客の満足度向上につなげることも可能です。
また、コンテンツも会員ユーザーと一般ユーザーに提供するものを差別化することで、会員ユーザーに対して、より親近感や特別感を与えることができるでしょう。
結果、会員ユーザーのロイヤリティが高まり、自社商品やサービスの販促効果向上につなげることができます。
新規顧客の獲得
新規顧客を獲得できる点も、会員サイトを利用するメリットの1つです。
優良コンテンツが会員限定で提供されている場合、その情報を取得したいと強く感じるユーザーは会員登録へと進むことでしょう。
また、会員サイトの利用で興味や関心を持ったユーザーが、自社商品やサービスを家族や友人に口コミするケースも多いです。
このように、新規顧客からさらに広いリードに対して訴求できるのも会員サイトのメリットといえます。
ユーザビリティの向上
会員サイトの中には、商品購入時の支払いを簡素化できるクレジットカード決済機能を搭載したものも多く見受けられます。
このように、商品購入から支払いまでの流れを簡素化し、商品やサービス購入におけるユーザビリティを向上できるのも会員サイトを利用するメリットの1つです。
また、ユーザビリティの向上により自社商品やサービスの購入頻度も向上し、結果的に収益拡大にもつながります。
会員サイトを作る上で必要な機能
ユーザビリティの高い会員サイトを作るためには、以下の5つの機能を搭載する必要があります。
- メール配信機能
- ログイン・ログアウト機能
- 会員登録・情報管理機能
- Webフォーム設置機能
- セキュリティ機能
以下で、会員サイトに必要な5つの機能を詳しく解説します。
01 メール配信機能
会員サイトにメール配信機能を搭載することで、会員ユーザー宛に特典や新規コンテンツなどの情報を自動的に配信できます。
継続的な情報配信、提供により有効リードに対して効率的な訴求が可能です。
また、新規コンテンツの配信に加え、会員ユーザーの誕生日にメールを配信する機能や、マーケティング効果を高めるためのステップメール機能を導入することで、商品やサービスの販促効果を高めることもできます。
02 ログイン・ログアウト機能
会員ユーザーが商品やサービスに関する情報を閲覧するために必要な機能が、ログイン・ログアウト機能です。
この機能を搭載しなければ、会員登録せずに閲覧できる一般的なWebサイトとして公開されるため注意が必要です。
03 会員登録・情報管理機能
会員サイトへの登録や、登録情報を管理する情報管理機能は会員サイトに必須の機能です。
会員ユーザーの効率的な登録と管理を行うためにも、管理画面とユーザー専用フォームの2つから登録・更新できるように作成するとよいでしょう。
また、登録情報の変更に備え、情報変更やパスワードリセット機能も作成することも重要なポイントです。
04 Webフォーム設置機能
会員サイト内には登録情報更新や各種申請フォームなど、ユーザーの情報を登録、更新できる多様なフォームを搭載しなければいけません。
ユーザーの利便性を考慮した、最適なフォームを作成するとよいでしょう。
05 セキュリティ機能
アクセス権限の付与やSSL暗号化など、Webサイト内だけでなく組織単位での万全なセキュリティ対策を検討しましょう。
会員サイトでは多くのユーザーの個人情報を取り扱うため、セキュリティ機能も充実さる必要があります。
会員サイトの作り方
会員サイトの作り方には、主に以下の2点が挙げられます。
- 有料のASPを利用する
- 無料のオープンソースのCMSを利用する
以下で、それぞれの会員サイトの作り方を詳しく解説します。
有料のASPを利用する
インターネット経由で、特定のソフトウェアの稼働環境を提供するサービスのことをASP(Application Service Provider)といいます。
このASPを利用し、会員サイトを作成するのも有効な手段の1つです。
ASPの利用では導入コストが必要ですが、会員サイトに必要な機能が搭載されているうえに、サイト構築にかかる工数も削減できます。
また、一度の導入でセキュリティ対策やサーバー管理業務など、サイト運営に必要な業務もベンダーが担当してくれるため非常に便利です。
無料のオープンソースのCMSを利用する
WordPressなどのオープンソースの無料CMSとそのプラグインの利用であれば、コストをかけずに会員サイトを構築できます。
一方で、オープンソースの導入はASPとは異なり、サーバーのセットアップや運用保守などを行う必要があるため、追加のコストがかかります。
また、WordPressをはじめとしたCMSとそのプラグインは、定期的なアップデートが行われており、対応しなければ誤作動や情報漏洩のリスクも高くなるため、そのような状況に対応するための追加のコストが必要な点も認識しておく必要があります。
無料で作れる目的別の会員サイト3選
ここからは、無料で作れる目的別の会員サイト3選を紹介します。
各サイトともに多彩な機能を有していますので、自社導入時の参考にしてください。
①Lectea
Lecteaはオンライン講座作成に必要な動画講座や販売ページ、決済サービスやメール配信システムなど必要な機能がすべて揃っている会員サイトです。
ビジネスを自動化できるステップメールや予約投稿、公開通知機能など便利な機能も搭載しています。
そのほか、初心者でも簡単に操作できるディスプレイや即日利用できる決済機能などユーザビリティに富んだ会員サイトです。
公式HP:Lectea
②Drupal
Drupalは、大企業や大学、政府機関など大規模サイトを中心に頻繁に利用されているオープンソースの会員サイト(CMS)です。
構築したWebサイトを公開するだけでなく、多言語を利用してさまざまなデバイスに向けた情報配信を実現しています。Drupalは会員サイトの構築のほかに、SNSや社内イントラシステム構築など幅広い分野に活用できるのもメリットです。
公式HP:Drupal
③会費ペイ
会費ペイはカード決済や口座振替、コンビニ決済などを利用した会費の自動集金を可能にした会員サイトです。
入会システムフォームや決済システム、会員管理システムや請求管理システムなどの4つのシステムが1つにまとまり、自動化されることによって会員管理や決済業務の効率化を実現しています。
申し込みから審査、利用開始まで2週間で完了するため、急ぎのシステム構築が必要な企業にもおすすめです。
公式HP:会費ペイ
会員サイトの構築を外注した場合の費用
多くの機能を備えた基本的な作り方で会員サイトの構築を外注する場合は、サイトの規模やデザイン、機能により金額が異なりますが、一般的に数百万円から数千万円の外注費用がかかります。
したがって、コストを抑えての構築であれば、一部の機能のみ既存サービスを導入するのもおすすめです。
会員サイトの構築を部分的に外注した場合の費用
会員サイトの構築を部分的に依頼した場合、かかる費用相場の内訳は以下の通りです。
- ディレクションの費用相場
- デザインの費用相場
- コンテンツ制作の費用相場
- コーディングの費用相場
- システム開発・運用保守の費用相場
以下で、各項目の費用相場を詳しく解説します。
ディレクションの費用相場
ディレクションとは、会員サイト構築における進捗管理やプロジェクト管理を行う業務です。
主にクライアントであるサイト運営企業のニーズを把握し、その内容を開発者やデザイナーと共有しながらスムーズな工程管理業務を行います。
ディレクションの費用相場は、プロジェクトの内容や規模によって料金が異なりますが、一般的に制作費用の10%~20%がディレクターへの報酬として支払われます。
デザインの費用相場
デザイン業務は、サイトの見た目や使い方をWebデザイナーが作成する業務です。
主に会員サイトの目的を決定するためのコンセプトを設定し、そのうえでサイトのレイアウト構成やワイヤフレーム作成、細かなデザインを行います。
デザインの費用相場は難易度やオリジナリティによって異なりますが、50,000円~1,000,000円程度(参考価格)が一般的な相場です。
コンテンツ制作の費用相場
会員サイトにおけるコンテンツとは、テキストで作成されたライティングコンテンツや、画像や動画などのビジュアルコンテンツに分類されます。
ライティングコンテンツ作成では、検索エンジン内で上位表示できるSEOライターへの依頼、ビジュアルコンテンツではプロの動画、画像編集者への依頼が必要です。
コンテンツ制作の費用相場はコンテンツのボリュームや専門性によって相場が変動しますが、一般的に1ページ当たり10,000円~100,000円程度(参考価格)が相場とされています。
コーディングの費用相場
HTMLやCSSなどのプログラミング言語を使用し、サイト内の動作や細かな機能を設定するのがコーディング作業です。
コーディングは機能やカスタマイズの具合により費用が異なりますが、一般的に1ページにつき50,000円~300,000円程度(参考価格)が費用相場となっています。
また、複数のプラットフォームとの連携などが必要な場合においては、大きな追加費用が発生する可能性が高いです。
システム開発・運用保守の費用相場
会員サイトの設計やテストなどを行うシステム開発や、完成後の運用保守は専門的なスキルや知識が必要なため、ある程度の費用が必要となるケースが多いです。
システム開発・運用保守の費用相場は、設計や開発、テストや運用保守も含め、一般的に300,000~20,000,000円程度(参考価格)が費用相場となっています。
会員サイト構築時における拡張の失敗事例
ここからは会員サイト構築時における、拡張の失敗事例を紹介します。
会員サイト構築時の参考にしていただき、適切なサイト開発を目指してください。
CV(コンバージョン)が減少
会員サイトの拡張において、資料請求や問い合わせなどのCV(コンバージョン)が減少するケースも多いです。
CV減少の主な原因として、お問い合わせボタンがわかりにくい場合やページ変遷の遅延、入力項目が多すぎるなどの原因が挙げられます。
このような事態を防ぐためにも、問い合わせボタンバナーなどの明瞭化や入力項目の最小化など、ユーザビリティを重視したシンプルで明確なサイト設計を意識しましょう。
会員サイトへの流入数が減少
会員サイトの拡張に際して、サイトへのユーザーの流入数が減少するケースも多く見受けられます。
サイトへの流入数が少ないということは、コンテンツが検索エンジン内で上位表示されていない可能性が高いです。
このようなケースでは、第一にコンテンツを上位表示させることが重要なので、キーワード対策やリライト、情報の更新などコンテンツのSEO対策を充実させましょう。
会員サイトの運用や更新が困難
会員サイトを作成するのであれば、内容の更新やブラッシュアップ、システム見直しなど、定期的に運用保守の効率を高めるための施策を行わなければいけません。
一方で運用保守や更新には専門的な知識やノウハウが必要なため、通常業務の合間に自社で行うのは大変なうえに、外注依頼すればある程度の費用が掛かります。
その結果として、会員サイトを作ったものの運営や更新ができず、失敗に終わるケースも少なくありません。
適切な会員サイトの選び方
適切な会員サイトを利用すれば、商品やサービスの販促効果を高められますが、具体的に以下の4点が会員サイトの作り方の有効な選び方として挙げられます。
- コストで選ぶ
- 機能で選ぶ
- 実績で選ぶ
- サポート体制で選ぶ
以下で、それぞれの選び方を詳しく解説します。
コストで選ぶ
会員サイトを導入することで、初期費用や月額基本料などの運営コストが発生するため、自社の運営状況や会員数、今後の動向を見据えた上で、費用対効果を考慮し会員サイトを選択するとよいでしょう。
例として、売り上げに対して運営費用が加算されるサイトもありますので、そのようなサイトを利用すれば、利益が確保できる状態で費用を捻出できるため便利です。
機能で選ぶ
会員サイトは種類によって搭載されている機能が異なるため、自社商品やサービスの紹介や販売に適した機能を搭載したサイトを選択しましょう。
例えば会員間の交流を深めたい場合にはコミュニケーション機能、ユーザーの購入効率を高める場合には、会員限定のオンラインショッピング機能が搭載されているサイトがおすすめです。
実績で選ぶ
実績で選ぶのも、会員サイトの有効な選び方の1つです。
大規模な会員サイトや大企業の会員サイトとして導入済みであれば信頼度も高く安心して利用できます。
サポート体制で選ぶ
会員サイトを提供するサービスの中には、導入後のトラブル対応やサイトを利用した企画や集客に関する相談を受け付けているサービスもあります。
サポート体制が充実したサービスを選択、利用することで、導入後の効率的な運営を実現できるでしょう。
さいごに
フレシット株式会社では、上記で説明しました「有料のASPを利用する」と「無料のオープンソースのCMSを利用する」の2つの会員サイトの作り方はもちろん、オーダーメイドでの会員システムの開発サービスも提供させていただいております。
ご紹介した2つの会員サイトの作り方と比較して、オーダーメイドで開発された会員システムは高い柔軟性と拡張性を持っております。
お客さまの企画やアイデアを十分に反映した会員サイトの開発が行えるため、会員システムのご導入をご検討中でしたら、下記よりお問い合わせをいただければと思います。