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COLUMN コラム詳細

【ソフト株反発・AIは味方か?旧式言語近代化の行方】 AI時代の基幹システム近代化──問われるのは“誰が責任を持つか”

その近代化、誰が最後に責任を取りますか

2026-03-05

【ソフト株反発・AIは味方か?旧式言語近代化の行方】 AI時代の基幹システム近代化──問われるのは“誰が責任を持つか”

AIが企業システムの開発や改修を代替するのではないかという見方が広がる一方で、基幹システムの近代化においては、依然としてシステムインテグレーションの役割が問われています。とりわけ金融や社会インフラに関わる領域では、「AIでできること」と「誰が最終責任を持つのか」を切り分けて考える視点が欠かせません。

本コラムでは、AI活用が進む時代においても、なぜシステム開発会社の存在意義が失われないのか、その本質を整理します。

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【記事要約】AI活用で再評価進むSI、基幹系近代化は内製化進まず

AIによる内製化懸念で売られていたIT・ソフト株に見直しの動きが出ている。とりわけCOBOLなど旧式言語の近代化については、AIツール「クロード」の活用が注目される一方、実際に近代化できたかの責任は引き続きシステムインテグレーターが担うとの指摘がある。各社に適したAI導入支援の需要も見込まれる。金融など社会的影響の大きい基幹システムでは、更新時のリスクを踏まえ、全面的なAI任せや内製化は容易でないとの見方も示されている。

出典:日本経済新聞「〈スクランブル〉ソフト株反発、AIは味方? 『SaaSの死』は巻き添え 旧式言語システム追い風」2026年2月26日付朝刊

ポイントをひとことで

AIの進化によって開発作業の効率は上がりますが、基幹システム投資の本質は「誰がどこまで責任を持つのか」を設計することにあります。技術が高度になるほど、判断と最終責任の所在はより重要になります。内製か外注かという二択ではなく、自社のリスク許容度と将来計画を踏まえ、責任分界を明確にしたうえで進められるかどうかが、結果として投資対効果を左右します。

AIが可能にする“解読”と“効率化”

COBOLなどの旧式言語で構築された基幹システムは、多くの企業にとって長年の課題です。度重なる機能追加や改修により、仕様の全体像が把握しづらくなり、担当者の高齢化や人材不足も重なって、近代化は容易ではありません。

近年は生成AIの進化により、既存コードの解析やドキュメント化、他言語への変換支援が高速化しました。AIツールを用いれば、従来より短期間で現行仕様を読み解き、改修方針を整理することが可能になります。これは間違いなく大きな進歩です。

しかし、ここで重要なのは、AIが担うのはあくまで「処理の補助」であり、「責任の所在」ではないという点です。

基幹システムにおける“最後の責任”

金融機関や公共性の高い企業の基幹システムは、更新時に不具合が発生した場合、社会的影響が甚大になります。決済停止やデータ不整合が発生すれば、顧客や取引先、ひいては市場全体に波及します。

そのような領域で、「AIが変換したから問題ない」とは言えません。
最終的に問われるのは、誰が仕様を理解し、誰がリスクを見極め、誰が意思決定を下したのかという点です。

AIはコードを生成できます。しかし、そのコードが業務要件に適合しているか、例外処理が想定されているか、将来の拡張に耐えうるかを判断するのは人間です。そしてその判断に対する責任を負うのが、システム開発会社です。

“内製化できる”と“内製化すべき”は別問題

AIの登場により、「企業が自らシステム改修を行えるのではないか」という期待が生まれました。しかし、可能であることと、実行すべきであることは同義ではありません。

基幹システムは業務の根幹を担っています。人事、会計、販売、在庫、与信管理など、多数の機能が密接に連携しています。その一部を変更すれば、想定外の影響が広がる可能性があります。

内製化を進めるには、技術力だけでなく、全体を俯瞰する設計力、検証体制、障害発生時の対応計画が必要です。これらを社内だけで整備できる企業は限られています。

結果として、多くの企業はAIを活用しながらも、実行段階ではシステム開発会社と協働する道を選びます。AIは補助輪であり、ハンドルを握る主体は別に存在するのです。

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“設計”こそが価値の源泉

AIがコード生成を効率化する時代において、システム開発会社の価値は「実装力」から「設計力」へと重心が移ります。

・どの機能を残し、どの機能を刷新するのか。
・既存業務を踏襲するのか、業務自体を見直すのか。
・どの範囲を自動化し、どこに人の判断を残すのか。

こうした問いに対する答えは、ツールでは導き出せません。経営戦略、事業計画、リスク許容度を踏まえた上で、最適解を描く必要があります。

特にフルスクラッチ開発においては、パッケージに合わせるのではなく、企業ごとの事情に応じて最初から設計します。ここでは「どのAIを使うか」よりも、「AIをどのように組み込むか」が重要になります。

AIを使いこなす側に立つ

生成AIは脅威ではなく、道具です。問題は、その道具を誰がどう使うかです。

AIによる近代化が進むと、単純な移行作業の価値は縮小します。一方で、AIを前提に設計を再構築できるシステム開発会社の価値は高まります。

AIを活用して現行資産を解析し、最適な移行計画を立案し、リスクを織り込んだ実行ロードマップを提示する。そして、障害が発生した場合の対応体制まで含めて提案する。

ここまで担える存在が求められています。

“責任の設計”という視点

基幹システムの近代化で最も重要なのは、技術選定そのものではありません。誰が、どこまで責任を持つのかを明確にすることです。

AIが生成した成果物に不具合があった場合、責任は誰に帰属するのか。
移行後の運用保守は誰が担うのか。将来の機能追加はどのような方針で進めるのか。

これらを曖昧にしたままプロジェクトを進めれば、トラブル発生時に混乱が生じます。

基幹システムの刷新とは、単なる技術更新ではなく、責任分界を再定義する行為でもあります。AIが高度化するほど、この視点は不可欠になります。

まとめ

AIの進化によって、旧式言語の解析や移行は効率化しました。しかし、基幹システムの近代化において最終的に問われるのは、「誰がその成果に責任を持つのか」という点です。

AIは強力な支援ツールですが、経営判断やリスク評価まで代替するものではありません。設計思想を描き、実行責任を引き受け、将来まで見据えた計画を提示できるかどうかが、プロジェクトの成否を左右します。

AI時代であっても、システムインテグレーションの役割は消えません。むしろ、設計と責任の在り方を再定義できる存在こそが、これからの基幹システム近代化を担っていくのです。

基幹システムの近代化において本当に問われるのは、最新のAIツールを導入することではなく、「自社にとって最適な形で設計し、最後まで責任を持てる体制を築けるかどうか」です。

当社フレシット株式会社は、単に既存システムを置き換えるのではなく、業務理解から入り込み、将来の事業展開や拡張性まで見据えたフルスクラッチ開発を行っています。AIを使うこと自体を目的にせず、あくまで経営課題の解決に資する手段として位置づけ、必要に応じて組み込み、不要であれば採用しない。その判断まで含めて伴走するのが私たちのスタンスです。

既存資産を活かしながら段階的に近代化したい企業さま、パッケージでは実現できない独自業務をシステムに落とし込みたい企業さまにとって、設計から実装、運用保守まで一貫して担えるフルスクラッチ開発は大きな選択肢になります。

AI時代だからこそ、「誰が責任を持って設計するのか」を明確にしたいとお考えであれば、一度、自社にとって本当に必要なシステムの在り方についてご相談ください。フレシット株式会社は、技術ありきではなく、事業の未来から逆算したシステムづくりをご提案いたします。

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著者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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