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COLUMN コラム詳細

フルスクラッチのアプリ制作を検討している方へ!費用や制作期間、成功のポイントを解説

2025-12-01

フルスクラッチのアプリ制作を検討している方へ!費用や制作期間、成功のポイントを解説

フルスクラッチでのアプリ制作を検討する際に気になるのは、「費用はどれくらいかかるのか」「どのくらいの期間でリリースできるのか」「そして本当に成功できるのか」といった点ではないでしょうか。

フルスクラッチでのアプリ制作は、テンプレートでは実現できない独自の価値を生み出せる一方で、進め方を誤るとコストも時間も膨らみやすいプロジェクトです。だからこそ、最初の判断がその後の成否を左右するのです。

そこで本コラムでは、フルスクラッチでのアプリ制作を行う際に抑えておくべきポイントを解説します。分かりやすくお伝えいたしますので、ぜひ最後までご覧ください。

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フルスクラッチでのアプリ制作とは

フルスクラッチでのアプリ制作とは、既存のテンプレート・開発ツール・パッケージソフトに頼らず、ゼロからオリジナルでアプリを設計・開発する方法です。

要件定義・設計・プログラミング・テストまで全てを一から行うため、デザインや機能を自由にカスタマイズできるのが特徴です。そのため、他社や既存サービスとの差別化がしやすく、独自の機能や仕様を持つアプリを開発したい企業で幅広く活用されるようになりました。

自由度の高さや理想的なアプリにカスタマイズしたいときにこそ、有効な選択肢といえるでしょう。

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フルスクラッチでアプリ制作をするメリット・デメリット

区分主なポイント
メリット-完全オリジナルの設計が可能
-自社の業務フローや要件に合わせられる
-高い拡張性と柔軟性
-ブランド価値や競争優位性の向上
デメリット-開発費用が高額になりやすい
-運用保守の負担が大きい
-開発リスクが高い
-専門知識・スキルが必要

フルスクラッチでアプリ開発する最大のメリットは、自由度の高さと独自性の追求にあります。

完全オリジナルの設計により、既存のテンプレートやパッケージに縛られず、自社の業務フローや特有の要件に完全に合ったアプリを構築できるのが特徴です。また、開発段階で柔軟な設計を行うことで、将来的な機能追加や他システムとの連携も容易になるため、拡張性の高いアプリ運用が可能になる点も魅力です。

対して、初期費用や運用保守の負担が大きく、開発リスクも高い点はデメリットといえます。なお、開発には高度な専門知識やスキルが必要なため、体制やリソースの確保も欠かせません。

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フルスクラッチでアプリ制作をする際の開発プロセス

フルスクラッチでアプリ制作をする際の開発プロセスは、以下の通りです。

  • 要件定義
  • 設計(システム・UI/UX)
  • 開発・実装
  • テスト
  • リリース
  • 運用保守

まずは、ユーザーのニーズやビジネス要件を正確に把握し、後工程で変更が発生しないように整理する「要件定義」のフェーズから始まります。要件の不備や曖昧さは設計・開発・テストの段階で大幅な手戻りが発生する可能性があるため、「何を目的にしたいのか」「アプリで何をしたいのか」を可視化しながら進めましょう。

>>要件定義が失敗する原因は?6つの失敗事例から学ぶ対策を解説

「設計(システム・UI/UX)」に入ってからは、ゼロからアーキテクチャや画面設計を行うため、高度な技術知識と経験が求められます。内製化する場合、コードも全て自社で書く必要があるほか、複雑な機能や他システム連携の実装も自社で行うため、スケジュール面での余裕も必要です。

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フルスクラッチでアプリ制作をする際の費用と期間

フルスクラッチでアプリ制作する際の費用・期間相場は、以下の通りです。

アプリの規模開発内容・特徴費用の目安開発期間の目安
小規模アプリ簡易的な情報表示や基本機能のみ約300万〜500万円約1〜3か月
中規模アプリユーザー登録・データベース連携・複数画面約500万〜800万円約3〜6か月
大規模・高機能アプリSNS連携、チャット、決済、複雑なAPI連携約800万〜2,000万円以上約6か月〜1年以上

簡易的な情報表示や基本機能のみを開発する小規模なアプリであれば、フルスクラッチ開発であっても比較的少ない工数で開発を行うことできます。試作や社内用アプリは「小規模アプリ」に分類されることが多いです。

中規模アプリになると、ユーザー管理やデータ操作などの基本機能を充実させることができるため開発工数は増加しますが、ビジネス用途として一般的なアプリ規模となります。

なお、SNS連携・チャット機能・決済システム・複雑なAPI連携などを備えたアプリを制作したい際は、さらに費用や期間が膨らみます。高度な機能の実装やシステム同士の連携も発生するため、方向性の違いが起きないよう注意する必要があります。

フルスクラッチ開発が向いている企業・案件

フルスクラッチ開発が向いている企業・案件として、以下が挙げられます。

企業の種類案件例
独自サービスを提供する企業自社独自の業務管理システム オリジナルECプラットフォーム
競争優位性を重視する企業独自体験を提供するSNS 独自機能を持つ動画配信サービス
複雑な業務フローを持つ企業金融系システム 医療記録管理システム 物流管理システム
長期的な拡張や運用を重視する企業マルチプラットフォーム対応の業務アプリ 大規模顧客管理システム
高い技術力を持つ企業IT企業の自社サービス開発部門 技術力の高いスタートアップ

つまり、独自性・差別化・複雑業務対応・拡張性・高い技術力を必要とする企業・案件が、フルスクラッチ開発向きといえます。

いずれもノーコードツールやローコードツールでは対処しきれないことが多く、どうしてもフルカスタマイズが必要であるため、フルスクラッチが唯一の開発手法となるのです。

ノーコード・ローコードでは対応できない理由

フルスクラッチ開発が必要とされる案件の多くは、ノーコード・ローコードではほとんどの場合で対応できません。

ここでは、ノーコード・ローコードでは対応できない理由について詳しく解説します。

独自機能や複雑な業務フローに対応できないから

ノーコード・ローコードは開発スピードを重視したツールであり、標準機能やテンプレートを活用することで短期間でアプリを構築できます。

一方、独自機能や複雑な業務フローの開発には対応できません。企業独自の処理ロジックや複雑なワークフローなど、特注の画面遷移やデータ連携に対応できない点に注意が必要です。例えば、金融機関のリスク管理システムや医療機関の診療記録管理システムでは、複数システムとの連携や独自APIの統合ができず機能不足になってしまいます。

高度な要件を満たすためには、フルスクラッチ開発によるゼロからの設計・実装が必要です。将来的な機能拡張やシステム統合にも対応しやすく、長期的な運用や保守を見据えたアーキテクチャ設計も行うことができます。

高度な拡張性・カスタマイズ性が不足しているから

ノーコード・ローコードは、あらかじめ用意されたテンプレートやコンポーネントを組み合わせてアプリを作る仕組みです。高度な拡張性やカスタマイズ性に制約があり、将来的に新機能を追加したり他システムと複雑に連携したりする拡張性に欠けてしまう点がデメリットです。

また、ノーコード・ローコードではカスタマイズ性の高い設計が難しく、実装が制限されることがあります。独自のUI/UXや業務プロセスに最適化した機能を追加する場合も、プラットフォームの制約により自由度が低くなるので注意しましょう。

大規模ユーザー・高負荷対応が難しいから

ノーコード・ローコードでは、大規模ユーザー・高負荷対応が難しい点への配慮も必要です。

プラットフォーム上でアプリを構築する仕組みのため、アクセス数が増えた場合やリアルタイム処理・大量データの高速処理が必要な場合に対応できません。プラットフォームの制限により処理が滞り、実業務や経営に影響が出るケースもあるので注意が必要です。

テンプレートに沿って制作する前提であれば、十分にノーコード・ローコードで対応可能ですが、大規模・高負荷対応が必要な場合はフルスクラッチ開発による最適化された設計・実装が不可欠です。

ブランド体験やUI/UXの自由度が低いから

ノーコード・ローコードでは、ブランド体験やUI/UXの自由度が限定されることも少なくありません。

既存のパーツや標準機能を組み合わせてアプリを作るノーコード・ローコードの場合、自社ロゴやブランドマークを自由に配置できない可能性があります。また、ブランドカラーに合わせた変更や他アプリとの連携にも限界があり、「イメージと違う」「想像通りのブランディングができない」という事態が発生しかねません。

ブランド体験やUI/UXの自由度を最大化し、企業独自の世界観や操作感をユーザーに提供したい場合は、フルスクラッチ開発が必須といえるでしょう。

フルスクラッチでのアプリ制作を成功させるポイント

フルスクラッチでのアプリ制作を成功させるポイントは、主に以下の通りです。

ポイント内容
要件定義を徹底する目的・対象ユーザー・必須機能・非機能要件を明確にして手戻りを減らす
設計・アーキテクチャを慎重に決める拡張性・保守性・性能を考慮した設計で、将来的な機能追加に対応できるようにする
開発体制と役割分担を明確にする各担当者の役割を整理し、進捗管理とコミュニケーションを整備する
段階的な開発・テストを行うプロトタイプやモジュール単位で開発・テストし、問題を早期に発見する
ユーザー体験を意識したUI/UX設計ブランド価値に沿った操作性・画面遷移を設計し、ユーザーテストで改善する
運用保守を見据えたドキュメント整備コード・設計書・マニュアルを整備し、運用保守や改修をスムーズに行える体制にする

フルスクラッチでのアプリ制作を成功させるためには、要件定義・設計・開発体制・テスト・UI/UX・運用保守体制の全てを計画的に進めることが不可欠です。

自由度が高い分、仕様の不明確さや設計の甘さが開発コストや期間の増大につながります。そのため、各工程を丁寧に管理することがリスクを抑えるうえでとても重要なのです。

なお、独自性や拡張性の高いアプリを実現したい場合こそ、「どんな機能で」「どんな課題を解決するため」「どんな技術を使って」「誰が何をするか」を明確にしておくことも欠かせません。

フルスクラッチのアプリ開発についてよくある質問

最後に、フルスクラッチのアプリ開発についてよくある質問をご紹介します。気になる項目があれば、ぜひ参考になさってください。

Q.フルスクラッチ開発と既存フレームワークやテンプレートの違いは?

A.フルスクラッチはゼロから設計・実装するため、独自機能や複雑な業務フローやブランド体験に柔軟に対応できます。既存フレームワークやテンプレートは、開発効率は高いものの自由度が制限されるという点で大きな違いがあります。

Q.外部のシステム開発会社にフルスクラッチ開発を依頼する場合、注意すべきポイントは?

外部のシステム開発会社にフルスクラッチ開発を依頼する場合、以下の点に注意しましょう。

注意すべきポイント内容
要件定義の明確化アプリの目的や必須機能、非機能要件を整理し、手戻りを防ぐ
開発実績・技術力の確認過去の案件実績や使用技術が自社要件に適しているか確認
契約内容・責任範囲の明確化価格・納期・権利・運用保守・追加開発対応を契約書で明確化
コミュニケーション体制の整備進捗報告や仕様変更、問題発生時の連絡方法を取り決め
テスト・品質保証の確認単体テスト、結合テスト、負荷テストなど品質確保体制を確認
運用保守サポートの把握開発後の不具合対応や機能追加、運用保守の範囲と費用を把握

上記のポイントを押さえることで、開発の手戻りやトラブルを最小限に抑え、プロジェクトをスムーズに進められます。外注先を選ぶ際の判断材料としてもご活用ください。

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Q.フルスクラッチ開発に適したプログラミング言語・技術は?

フルスクラッチ開発に適したプログラミング言語・技術として、以下をご参考ください。

開発対象推奨言語・技術特徴・用途
WEBアプリPHP(Laravel)モダンなフレームワークで開発効率が高く、業務システムやWEBサービス構築に広く利用されている。拡張性・保守性に優れ、中〜大規模開発に向いている
WEBアプリPython(Django、Flask)開発効率が高く、バックエンドやAPI開発に適している
WEBアプリJava(Spring)大規模・高負荷システムに強く、企業向けアプリで使われている
WEBアプリJavaScript(Node.js)リアルタイム処理やフルスタック開発に向いている
iOSアプリSwiftApple公式言語で、iOSネイティブアプリ開発に最適
AndroidアプリKotlinAndroidネイティブ開発向けで、安全性やモダン機能が豊富
クロスプラットフォームReactNative、FlutteriOS・Android両対応のモバイルアプリ開発ができる
データベースMySQL、PostgreSQL、MongoDBアプリに応じたリレーショナル/NoSQLデータ管理に対応できる
クラウド・インフラAWS、GCP、Azureスケーラブルで高可用性のクラウド環境を構築できる

フルスクラッチ開発に適したプログラミング言語や技術は、開発対象や用途に応じて選択することが重要です。自社の目的や開発するアプリのタイプに合わせて、システム開発会社を選定していきましょう。

さいごに

フルスクラッチでのアプリ制作は、自由度や拡張性の高さが最大の魅力である一方、要件整理・設計・品質管理・開発体制の成熟度が成功のカギを握ります。当社フレシット株式会社は、まさにこの「ゼロからつくる」開発に特化し、企業さまの複雑な要件・独自ロジック・他システム連携を丁寧に読み解きながら、長期運用を前提とした堅牢なアプリを構築してきました。

単に“言われたものを作る”のではなく、課題の本質に踏み込み、設計思想から伴走するのが私たちのスタイルです。プロトタイプで動きを確認しながら進めるため、仕様のブレや開発リスクを最小限に抑え、将来的な機能追加にも強いアーキテクチャをご提供できます。

「パッケージでは限界がある」「独自の要件にフィットしたアプリを作りたい」「長く使える基盤をつくりたい」
そんな企業さまこそ、フルスクラッチ開発の真価を実感いただけるはずです。

アプリ制作をご検討中の方は、どうぞお気軽にご相談ください。貴社の事業成長に本質的に寄与する“つくる価値”を、フレシットがお届けします。

監修者プロフィール

フレシット株式会社 代表取締役 増田 順一
柔軟な発想でシステム開発を通して、お客さまのビジネスを大きく前進させていくパートナー。さまざまな業界・業種・企業規模のお客さまの業務システムからWEBサービスまで、多岐にわたるシステムの開発を手がける。一からのシステム開発だけでは無く、炎上案件や引継ぎ案件の経験も豊富。システム開発の最後の砦、殿(しんがり)。システム開発の敗戦処理のエキスパート。

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